視聴映画感想 | ||||||||||||
・視聴映画感想 07年度 ・視聴映画感想 08年度 ・視聴映画感想 09年度 |
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■10年10月19日『デッドコースター』 デス子ちゃんは18歳の死神女子校生♪ 今日も元気に色んな人をあの世送りにしてたけれど、ある日突然上司から呼び出しが!! 「去年ねー、君がやらかした飛行機事故あったでしょ。6人ほど捕り逃して、バタバタと無理やり始末したアレ。」 「あー、あれ大変でしたねぇ本当にもう……なんであんなに運良く逃げた人間がいたのかなぁ……まだ一人生き残ってるから減俸とボーナスも減ったんですよぅ」 「うん。で、あれ、まだ終わってないから。 アレが生き延びたせいで、まだ生き延びてる人間もいるんだわ。」 「は?……はぁぁ!?」 「アレ、ほら、例えば……君が後から始末した一人目の窒息死あったでしょ、アレのニュースを見てたせいで生き延びた人がいたりするわけでね、あのへんもちゃんと始末しろと」 「……で、でもそれ私には直接関係無いじゃないですかぁ!!!」 「うん、それに本来管轄違うんだけどねー。色々と抵抗はしたんだけど、あっちの部署の連中がうるさいんで、ちょっとこのリストにある人達、早めにまとめてあの世送りにしといて。やらないとまた給料減るから」 「……あの、ノルマに反映とk」「無いよ」「臨時出勤手当t」「無いよ。頑張って」 「少々ど派手にやらかしてもいいですよね。いいんですよね。やっちまいますよ!?」 かくしてここに、完全にブチ切れたデス子ちゃん一世一代の全力全開デスゲームが始まったのである…っ!! っということで『ファイナル・デスティネーション』の続編『デッドコースター』でございます。 前作と同様に「死の運命からは逃れられない」というテーマをフルに活かして、全力全開ではっちゃけております。 とにかくもう今回の作品は、冒頭のクラッシュシーンが世界の映画史上に残る素晴らしさ。 高速道路上での玉突き事故、という身近なものではありますが、ここのピタゴラスイッチっぷりたるや、 4作まで作られている本シリーズの中でも屈指と言ってもいいでしょう!!!!3と4がアレすぎるのを差し引いても!!! スローモーションとカット割りを見事に活かし、ダイナミックかつ凄惨な8コンボにも及ぶクラッシュシーンが展開されますが、 正直ここを見るだけでお腹いっぱいになってしまい「いやぁ良い映画だったね!!!(爽やかに)」となってしまうというか。 丸太さん無双半端ねえっす!!あこがれるっす!!!!! ただ、その部分は当然『予知』なので、それを逃れた主人公たちがどのように死の運命と戦っていくかが見所なんですが、 前作で生き延びたクレアが登場して戦い方、死の運命のルールを把握していることで、 登場人物たちがしっかりと協力しあって生き延びようとするのが大きな変更点ですね。 限りなくデス子ちゃんに対して互角の(受動的な)戦いを行うことが可能になっているというか。 より正確に言うなら、「それでもどうにかして生存者をぶっ殺すデス子ちゃん可愛いです」なんだけどな!!!!! 特に今回はデス子ちゃんが完全にブチ切れているので(注:脳内キャラです)ピタゴラの仕掛けも派手というか、 一作目よりもさらに趣向を凝らしたデス子ちゃん渾身のギミックの数々が炸裂するので 実に嫌らしい「ここでこう来ると見せかけてスルーして……こうだ!!!!!」という素敵さが炸裂しまくっています。 2人目の犠牲者のギミックは実に「こうきたかー!!!」と叫ぶしか無くて、いやもう実に笑顔が止まりません。 「これがこうなるのか……いや、それともこれを使って爆発か?いや、アレが突っ込んでくる可能性も……」 と視聴者をさんざん悩ませた挙句、まさかあんな物をこう使うなんて……!!! いや、完全に彼の場合は自業自得っぽさもあるんだけど。 それ以外にも、車のガソリン爆発から○○につながれた○○○○が飛んできて○○を5分割しちゃうだなんて!!!!!とか、 ○○○○○がスイッチになる時間差ピタゴラとか、一旦安心させておいての安定感は本当に素晴らしかった……。 というか今回のデス子ちゃんのキリングマシーンっぷりは半端ありません。ほぼ完全に成功してるし。癒されるわぁ……。 また最後の最後でもう一発楽しいことが起きるのでラストのラストまでワクワクが持続するのも素晴らしい。 というかあのシーンは完全にギャグですよ!!!爆笑した!!!(ぇー)。 ピタゴラ殺人スイッチの手法・バリエーション、凝り具合の全部が素晴らしく、 またストーリー的にもちょっとひねっているので、全然見ていて飽きません。というか2回3回見ても全然飽きない。 大変に大笑いしながら見れるコメディスリラーピタゴラスイッチ映画(どういうジャンルだよ)なので、未見の方は是非ともご覧頂きたく!! ・BD/DVDはこちら→デッドコースター/ファイナル・デスティネーション2 [DVD] ・前作はこちら→ファイナル・デスティネーション Blu-ray Disc ・BOXはこちら→【DVD】ファイナル・デスティネーション コンプリートBOX |
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■10年10月07日『ファイナル・デスティネーション』 デス子ちゃんは17歳の死神女子校生♪ 現世の人には見えないけれど、 死の運命リストに載ってる人たちを今日も元気にあの世へ送っちゃうぞ☆ 170人ほどをまとめてあの世送りにする飛行機爆破事故を見事に成功させて、 今日のお仕事終了……と思っていたら、 たまたま何の因果かその飛行機から降りてて生き残った学生と教師がいたことがわかってさぁ大変!! このままじゃ閻魔大王様に怒られちゃう!!! かくしてここに、生き延びた人たちをなんとかあの手この手であの世に送ろうとする、 デス子ちゃんの過酷かつ孤独な戦いが始まった……!!! ……ということで冒頭から「もしかしてさとっちさんは狂ったんじゃないか」と思われそうな文章が炸裂しておりますが、 これこそが『ファイナル・デスティネーション』シリーズの正しい見方です!!!(ぇー) 『死の運命からは逃れられない』という実にストレートなテーマをベースに、 一定のルールに基づいて登場人物へ襲い来る、命を奪いかねない-奪うための-トラブル。 それがどういった法則で、誰を狙ってくるのかを解読し、なんとか生き延びようとする登場人物たちの姿を描く、 実際のところは『素敵殺人ピタゴラスイッチ映画』なのですが、 バカ映画好き・ホラー映画好き・ピタゴラスイッチ好きにはもう本当にたまりませんよね本当にこの。 もともとが非常にシンプルな映画ではあるものの、主人公達を襲うのが 『モンスター』とか『殺人鬼』ではなく、形のない『死の運命』というものなので、 いつ、どこから、何を発端にそれが牙を向くのか分からない……そういうところは本当に見事だなぁと、毎回感心しますね。 普通に見てるだけでも面白いんですが、さらにこの映画を楽しむにはやはり上記のように 『死ぬ運命から逃れちゃった人が出て来てアタフタしてるデス子ちゃん』というキャラを妄想することによって、 非常に萌えるものにもなるのですよいやマジでマジで。 何せ登場人物たちを襲うのは形のない『死の運命』ではあるものの、ところどころに不自然なところがあるというか、 溢れてきた水が勝手に引いたり、車のドアのロックが勝手に閉まったりと、 『これは明らかに作為的だよねー」というところがあるので普通に見てるとちょっと萎えるんですよね。 もっとこう、ピタゴラスイッチ的にやって欲しいというか、あくまでも『トラブル』の範囲で事故って欲しいというか。 ところが、そういう不自然ポイントは全部デス子ちゃんがぶち切れて「アンタなんかこうよ!!!」とやっちゃったり、 「あ、やべ、ちょっとこれは作為的すぎたかなぁ……」と上司に怒られるのを警戒して水をそっと排水口に流したり、 という行動をとった結果なんだよね、という想像をすると、いきなり萌え要素に(入院しましょうか)。 今作でもトップクラスに素敵なピタゴラである、女性教師が死の運命に襲われるシーンは大変に見事なものなのですが、 それも「やったっ!アタシってば超天才!!最後の爆発もきまったわー!!!」 とか、 「なんで高圧電線とガソリンで車大爆発の特製コースでもだめなのよぉっ!!!」 とか叫んでるデス子ちゃんを夢想すると、こう、ギューってしてあげたくなりますしね(入院しろ)。 それにほら、「まとめて全員、こう、ボカーンと」という大事故を起こそうにも、 死ぬリストに載っていない人までまとめてあの世送りにするわけにもいかないというジレンマもありますしねデス子ちゃん……。 ……だんだん自分でも怪しくなってきましたが、デス子ちゃんはあくまでも作中ではなく脳内の存在です。 危ない。ちょっと自分の中で存在が確固としたものになりつつある。 ともあれ『ホラー』でもないし『アクション』でもないし『サスペンス』なのかなぁこれは……。 まぁジャンル分けするには本当に『殺人ピタゴラスイッチ映画』なのですが、非常に楽しめる映画ですね。 一度目は普通に、二度目は『デス子ちゃん頑張れ!!!』と声援を送りながら見るとまた違った楽しみが出てきますし!! ・BD/DVDはこちら→ファイナル・デスティネーション Blu-ray Disc ・続編はこちら→デッドコースター/ファイナル・デスティネーション2 [DVD] ・BOXはこちら→【DVD】ファイナル・デスティネーション コンプリートBOX |
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■10年10月05日『処刑人』 っと言うことでちょっと連続して映画感想になってますが、それというのも部屋を片付けないことにはフィギュアの撮影ができず、部屋を片付けようと思うとベッドの上が埋まることになり、ベッドの上が埋まると俺が寝れなくなるという、見事なまでの悪循環サーキットにはまり込んだからです。何だコレ。 で、今回は『処刑人2』が公開されたということもありましてBD発売にこぎつけた『処刑人』です。 第1作目の公開から10年経って2作目が公開されるっていうのもなかなか物凄い話だよなぁ……。 ボストンの路地裏に済むアイルランド系の兄弟、コナーとマーフィーはある日、酒場での大乱闘でボッコボコにしたロシアンマフィアに殺されかけるものの、兄コナーの機転で逆に彼らを殺害してしまう。 正当防衛が認められ結局は無事に釈放されるが、彼らは拘置所内で神の啓示を受けていた。 『悪人ならば殺しても構わない』 ……彼らは警察でも対処できない町の悪人たちを、様々な方法で殺害していく。父と子と精霊の御名において……。 っということで、法権力の及ばない悪人を殺していくマクナマス兄弟と、彼らの正体を追っていくスメッカー捜査官がメインとなる、 実に痛快なアクション作品でした!!! 黒いPコートにロザリオを下げて手に携えるは二丁拳銃……とスタイリッシュな印象を受けますが、実際にはドタバタとした感じの銃撃戦が繰り広げられます。 しかし決してコナーもマーフィーも,その相棒のロッコも『超人』ではないので全く問題無し。 むしろそうやってドタバタとしながらも大暴れする彼らの姿が実にイキイキと描かれています。 また決め台詞がめちゃくちゃにカッコいいしね!!!!! 「主のために守らん 主の御力を得て 主の命を実行せん 川は主の下へ流れ 魂はひとつにならん 父と子と聖霊の御名において』 悪人を跪かせ、後頭部に二人で拳銃を突きつけ、この言葉を唱えて、トリガーを引く。 まさに『処刑』に相応しいシークエンスには思わず心が震えます(笑)。というか、『マトリックス』以上に厨二病ハートをくすぐるんだ……。 また、町の悪人たちを始末していく『処刑人』の正体を追うスメッカー捜査官を演じるウィレム・デフォーの存在感が半端無い(笑)。 クラシック音楽を聞きながら、処刑の現場で何が起きたかを検証していくその姿……いやまぁコレは実際に見てもらったほうがいいでしょう。 とりあえず非常に美しいというか、クラシック音楽と銃撃戦はやっぱり相性がいいんですよ!!! あとウィレム・デフォーほど陶酔しまくった演技が似合う役者さんもそうそういないよなぁ、本当(笑)。 拳銃を6挺も携えるバケモノのような老ガンマンの威圧感も凄いですし、 クライマックスの裁判所でのシーンは本当に心が震えるというかなんというか。 『よく聞け。貧乏も飢えも許す。怠慢も堕落も許す。だが不正は許さん。悪事は見逃さない。』 『地獄の果てまで追いつめる。悪事を働く者を殺し血の雨を降らせてやる。殺すな。姦淫するな。盗むな。これが神を信じる者の掟だ。人としての基本的な振る舞いだ。』 『守らぬ者は死で報いよ。罪悪にも程度がある。それが軽い罪悪ならとがめはしない。だが度を超せば俺達の出番だ。』 『お前達も罪を犯せば必ず俺達が現れる。それは報いを受ける時だ。お前の信じる好きな神の下へ送ってやる。』 ヒーローというよりはダークヒーロー的な立ち位置にある主人公たちですし、 自分に直接危害を与えたワケではない悪人たちを、主の御名の元に勝手に殺していくのは賛否両論あるでしょうし ちゃんとそこはエンドロールにかぶせた『市民たちのインタビュー』で描かれています。 ただ、それでも、その辺をすっとばすぐらいにマクナマス兄弟がカッコいい、非常に良質のB級アクション映画でした!!! 難しいことを考えずに楽しむといいんじゃないかなー(笑)。 ・BDはこちら→『処刑人I&IIブルーレイ・ツインパック【初BD化/初回生産限定】 [Blu-ray]』 |
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■10年10月03日『第9地区』 なんか危うく半年近く放置するところでした危ない危ない。 見てないわけじゃないんだけど感想書くよりも積んでるフィギュアのレビューのほうがですね……。 ともあれ今回は久々に大作映画のような気がするけどそこまで大ヒットした感もなく、 気づけば上映が終了していた『第9地区』です。 まぁ同じ異星人モノの『劇場版機動戦士ガンダムダブルオー』が上映中だしややタイムリーということで(2回見たんだからダブルオーやれというツッコミ禁止)。 SF映画的に地球へやって来る異星人を分類すると ・侵略(インデペンデンス・デイ、マーズ・アタック!など) ・友好・対話(未知との遭遇など) ・難民(E.T、劇場版機動戦士ガンダムダブルオーなど) の3つに分けられるわけですが、この第9地区は一番マイナーな『難民』タイプの宇宙人が舞台装置となっています。 南アフリカのヨハネスブルグ上空へ突然飛来した大型の宇宙船。 コンタクトを取ろうと試みるも何も反応はなく、人類はいを決して宇宙船の内部調査へと乗り出すことに。 そこで遭遇したのは大量の、衰弱して今にも死にそうなエイリアンたちの大群だった……。 結局エイリアンたちはヨハネスブルグに設置された隔離地帯『第9地区』で難民として保護されることになったものの、生活環境は劣悪。さらにエイリアンたち同士の、そしてエイリアンと人間との諍いが耐えないため、人類側はエイリアンを強制収容所じみた『第10地区』に移動させることを決定。 ここに、人類による異星人への立ち退き要請という、史上類を見ないアホな光景が展開される事となった。 ところが立ち退きプロジェクトの責任者、ヴィカスは現地訪問中、エイリアンの作った謎の液体を身体に浴びてしまう……。 南アフリカのヨハネスブルグという、世界でもトップクラスに混沌とした街を舞台に、 つい20年前まで存在した『アパルトヘイト』をまた違った切り口で描いてみせつつ、 その実態は大馬鹿野郎映画にしちゃったという辺りの多層構造っぷりはお見事の一言でした(笑)。 とにかくもうこの映画、「どうしてこうなった!?」とか「なんだこれは!!!」と叫びながら見るのが非常に楽しいというか、 5分前の予想と全然違う方向に話が広がり転がりまくっていくので、全く見ていて飽きません。 最初こそドキュメンタリー調で始まるものの、実際には限りなく 『ブレインデッド』じみた悪趣味血みどろ大馬鹿バディ・ムービーです(笑)。 というのも、監督は無名だけど、製作には『ロード・オブ・ザ・リング』……じゃなくて『ブレインデッド』に戻った感じのピーター・ジャクソンが携わっており、なんていうかもう、さとっちさんには恐ろしいほどのご褒美過ぎまして(笑)。 人とかエイリアンとか牛とかあらゆるものが吹き飛ぶ銃撃戦、『逃亡者』を思わせる主人公ヴィカスの孤独な戦い、 立場の強いものから弱いものへと強圧的に押し付けられる強制執行、差別の構造を鋭くえぐる物語、 そして大暴れするパワードスーツ!!ミサイル舞い飛ぶ板野サーカス!!!!!(ぇー エイリアンとのファーストコンタクトとしては超絶異例な感じのアレですし、特に後半は血みどろ気味(しかもダイレクト)なので、 合わない人には合わないかもしれませんが、エイリアン2とか好きな人には超絶オススメ。 あとバカ映画とドンパチが好きな人にもオススメ(笑)。 ……しかしサム・ライミといい、ピーター・ジャクソンといい、ハリウッドで何発かドでかい花火を打ち上げに成功すると、 金とコネがかなりできるから色々やりたい放題できるんだなぁと実感しますね(笑)。 ・謎のDVD・BDセットはこちら→『第9地区 Blu-ray&DVDセット(初回限定生産)』 ・こちらも合わせて見ておきたい→『インデペンデンス・デイ』 『マーズ・アタック!』 |
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■10年5月5日 『少林少女』 4年近くもレビューサイト(のような何か)を曲がりなりにも運営してきますと、 ちゃんと人からのアドバイスは聞いておいた方が良いなぁという瞬間が結構ありますね。 特に、 ・このメーカーのフィギュア/このアイテムは買うべきかやめておくべきか ・予約忘れたアイテムをどこで発売日に確保するならどこか という2点がそれでして、かなり色々と、多くの方から助けてもらっております。主に日本橋クラスタとか物欲クラスタの皆様から。 んで、映画の感想を書き始めたのはちょうど3年ぐらい前からですが、こちらもまた同じく ・この映画は見るべきか見ないべきか ・疲れてる時や癒されたい時に見るべきB級バカホラー映画 という2点において、(特にtwitter初めてからは)多くの紹介とかアドバイスを頂いております。 特に某ぷらちなのしろがねさんとかから。 ですが、皆様から『あれはやめとけ』との真剣なアドバイス、またはブレーキをかけてもらったことはあまりないんですよね。 どちらかといえば 「アレはやめた方がいいよ(笑顔で)」「おすすめしませんよ(爽やかに)」「アレは本当ひどい……(うっとり)」 などの、裏側に色々な思惑が透けて見える、傍から見てるとブレーキだけどこちらからすればどう考えてもアクセェル!(ブォゥン)な薦め方が多くてですね……。 またソレに乗っからずにいられない厄介な性分なので、この前のゾンビ対チアガールとか、以前のバイオハザードXとかを見ちゃうんですよね。 ええ、もう、本当にありがとうございますしろがねさん(笑顔で)。 ところがそんなしろがねさんからも「本気でおすすめしないよ」と言われ、 タイムライン上の皆様からも「あれはやめといた方が……」というコメントを受けたのが今回の『少林少女』。 公開当時から感想がエラい爆発炎上してるなぁとか酷評の嵐だなぁと思いつつ、 でもそんなダメ映画なら笑ってみるのは得意なのよーということでゴールデンウィークを機会に見てみたんですが、 ……想像以上にヒドかった……(頭を抱えながら)。 中国で10年間、少林拳の修行をしてきた主人公が日本に帰り、 知り合いが通う大学のラクロス部に体験入部したけど大活躍するでもなく、 でも身体能力に目をつけられて特例で入学させてもらえたかと思ったら、 学長の変な陰謀のターゲットにされて子供時代の師匠は殺されそうになり、 道場が燃やされるわ知り合いは中華料理店を爆破された上に拉致されるわで、 ぶちキレた主人公が師匠の 「お前が戦うとダークサイドに落ちて大変な事になるからやめろ」というストップを無視し、 学長のところに乗り込んで大暴れしたけどダークサイドに落ちることも殺すことも無く改心させて、 最終的にはラクロスで全国大会優勝とかしてました。 そんなハートフル少林ラクロス死亡遊戯空中分解アイドル映画でした(拳を血がでるほど握り締めながら)。 ……まずそもそも『少林サッカー』の続編じゃないことは知ってましたが、 ならば何故あんな微妙なつながりを感じさせる役回りとかセリフで『少林サッカー』のキャラ引っ張ってきたのよ……。 チームのユニフォームも最後とか全く同じじゃないですか何なのよアレ……。 まぁそういう本筋には大きく絡んでこないメタ要素の部分を差し引いても、 ・伏線全く回収なし ・というか説明がまったく無し ・シーンのつながりがものすごく違和感 ・それ以前に撮り方がシーンによって違うので映像的にもすげえ違和感 なんですが、どうもこの映画、『助監督たちに各シーンを好きに撮影させた上で本広監督がまとめる』 という方法をとってたらしいんですよねー。 本広監督が面倒くさくなったのか巨匠ぶりたかったのかはわかりませんが、 そもそも本広監督巨匠じゃないしね!!それ以前に脚本がダメだしね!!!!! 脚本があれな時点で何をどうやろうが失敗確定ですが、 その失敗も『各自がてんでバラバラに料理した材料を鍋に無理やりぶち込んで「完成!!」と叫ぶ』 ような、そんな無茶をやらかしてるので本当にもう、フォローのしようが欠片もないというか……。 「チームワークが大事なんだよ!!」とかラクロス部の練習で言ってるワリに、 最後はスタンドプレー以外の何物でも無い単身殴り込みだしな!!!!!!! 柴咲コウとか岡村とか仲村トオルは頑張ってたような気がしますけどね!! でもまぁ、演技してる場面場面がことごとくあれなので……うん。 あ、一個だけ本当の意味で見所があるとすれば『山崎真実のおっぱい』でしたね!!!!! 柴咲コウがラクロス部の練習に初参加するシーンでの山崎真実の衣装がぴっちりした緑のシャツなんですが、 これがまた、おっぱいのラインがモロに浮き出るすばらしさでして……(うっとり)。 映す角度によっては「アレ、これってもしかして乳首じゃねえ……?」という突起のシルエットも確認できて、 いやぁ、見ごたえがありました。本当に。そこだけ5回ぐらい見ました、嘘偽り無く本当に。過少申告してる可能性は否めないが。 ……そんな小さな幸せ探しをしなくちゃいけない程度にはかなり心の底からキツい映画でした……。 たまには皆様からの本気のブレーキを信じるべきだったね、本当に!!! ・本気でオススメできないDVDはこちら→『少林少女 コレクターズ/エディション(DVD)』 |
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■10年4月29日 『ZVC ゾンビVSチアガール』 世の中は物凄く広いもので、いろんな映画がございまして、有名な監督・有名な原作の大作映画が公開されるタイミングともなると、 その映画のパクリでしかないタイトルだけど中は何も関係もクソも無いB級映画(良くてB級、一般的にはC級)が レンタル店の店頭にアホみたいな本数並ぶわけでございまして、それらから漂いまくるダメ映画臭にうっとりしながら 「さぁ、借りるべきかどうするべきか」と悩むのが楽しいわけです。 ただ、世の中これまた広いもので、たまにどこから出てきたのか分からない、 何故こんなのを流通させてるんだこの野郎的な作品も大量にございまして、 その一つがまさに今回の『ゾンビVSチアガール』。 しろがねさんの「ものすごくダメだから!!!」という話を聞いて思わずサックリとツタヤディスカスの予約リストへ放り込み、 昨日の晩に更新終わった後見てみたんですが、 ……想像を遥かに絶する作品でした……(頭を抱えながら) 大抵の映画にはほんの少しだけでも褒める部分が存在すると思っているんですが、 驚くべきことにこの作品、褒めるポイントが一箇所・一秒・一コマたりともありません。 いやもう本当に、ダメな部分を煮詰めて煮詰めてさらにそれを濃縮還元してダメofダメを追求したような、 どう考えても正気じゃないクオリティの作品になってます。 ・予算がない ・予算がないことを隠そうとすらしていない ・キャストにやる気が無い ・ことごとく笑いのポイントが大いなる地すべりを起こしている。 ・監督のセンスが欠片たりとも存在しない ・テクニックも工夫もまったく見受けられない ・日本語版の制作スタッフのセンスが壊滅的 ・エンディングの歌がおよそ考えつく限り最低最悪のバカシモネタソング ……という、ええ、本当にもう、何でこれを世に出したんだ、本当に……。 第二世界大戦中に死者を蘇らせる研究をしていたナチスドイツの科学者がアメリカ軍に拘束され、 それらの研究材料・薬品はアメリカの手に落ちた。 しかし本当に死者が蘇ってしまう危険性ゆえに、それらは山中の洞窟に放り込まれ、 爆弾で入り口を吹き飛ばし封印されることになった。 だが60年後、野生のリスが封印されていた薬品を摂取してしまい、ゾンビリスへと変貌する。 そのリスが、合宿中のチアリーディングチームや一般人に噛み付いたことから、人間のゾンビが発生。 チアリーダー達はゾンビとの戦いに巻き込まれる事になる……。 というあらすじなんですが、ええ、全然恐くもクソもありません。 怖さよりも薄ら寒さと絶望感とあきらめを感じる映画になっていまして、本当にどうしてこうなった……。 ストーリーは凡庸以下の下の下の下の(以下30回ぐらい続く)の下、ゾンビ映画好きならほぼ完全に展開が最後まで読めるというか、 王道といえば聞こえはいいけどオリジナリティの欠片も糞もヘッタクレもないものでして、大学の自主制作映画レベルと言うか……。 本当にもう、何でこれが商業パッケージになったんだ。 ちょっと脚本家と監督呼んできて、ハートマン軍曹殿から延々と罵倒の刑に処したい。 最初のナチスドイツ〜リスが感染のくだりなんか全部紙芝居で説明だしね!!!!! リスが人間に噛み付くシーンなんか人形のリスを握った人間の一人芝居だしね!!!!! グロいシーンがあるにしても一切直接的な描写がないから、全然スリルもカタルシスも無いしね!!!!! カメラワークは凡庸、という言葉ですら生ぬるい、むしろこんなカメラワークよくできるよな……というぐらいに退屈なものですし、 SEも貧弱と以前にほぼ存在しない、BGMもセンスが欠片もないのでまったく気分が盛り上がらない。 ついでに言うなら生おっぱいも出ません(重要です)。 あと日本語版の吹き替えを作ったスタッフは本当に頭がどうかしてるとしか……。 「おっぱいぷりんぷりんで、俺に釣られてみるかぁい?答えは聞いてねえ」 「ガブッ変身、なんちゃってなぁ、テメェぶっ殺す!」 「俺の必殺技に、お前が泣いた!泣けるでえ!」 こういうセリフをデブのオッサン(物凄い棒読み)に言わせていますが、 『遊び』と『ふざける』とはまた違うんだと言うことを分かってないと言うか。 まぁそれも最後の最後に流れる日本語版の最低最悪なシモネタバカソングで一定量癒されます(大笑いした後絶望する)が、 なんていうか、自分のバカ映画人生に付いて本気でやや考え直したくなる作品でした。これでいいのか俺。 正直『バイオハザードX』も序盤50分延々と何も動きが無い画期的なクソ作品でしたが、 この映画は更にその上を行き、ホラー映画の皮を被った糞映画ランキングofさとっちのトップに君臨する感じです。 いやぁこれは本当にオススメ出来ない……。 DVD(という名の地雷)はこちら→『ZVC ゾンビVSチアガール』 |
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■10年04月24日 『スペル』 サム・ライミといえばもう言わずと知れた『スパイダーマン』三部作の監督ですよね!!面白いよねスパイダーマン!! ビルの谷間を蜘蛛の糸で俊敏に飛び回るアクション。 善悪の境目、若者の苦悩と葛藤、強い力に伴う強い責任の描き方。 最近のアメコミ原作映画らしい、作品愛のある良い3部作だったと思います。 MJはどう考えても糞ビッチだけどな!!!!! そら3がテレビ放送された時のタイムラインが「MJ○ね」とか「MJを始末してから決着つけろよ」とかで埋まるってなもんです。 みんな本当に大好きだなMJ。 まぁそんなわけでライミ=巨匠の仲間入り的な世間の評価が世にあふれる今日この頃ではありますが。 我々のようなホラー映画好きとしましては 「何を言ってるんだ!!死霊のはらわたシリーズで好き放題やってた頃の方が輝いてたよライミは!!!!!」 と言いたくなるのも事実でございまして。 あぁサム・ライミもっかいホラー撮ってくんねえかなぁ、今なら何でも出来るだろうになぁ、と思ってましたら。 スパイダーマン4の監督降りて本当にホラー撮ってました。 ……なんでしょうね、この、居酒屋トークが現実になってしまった時の複雑な気持ちは。 いやまぁバンダイさんの狂いっぷりで随分と訓練されましたが。 んで、久々にホラー復帰(監督としては00年の『ギフト』以来)なので、勘が狂ってないだろうなぁ?とか思ってたんですが、 ごめんなさいライミ監督なめてました(土下座)。 舞台は現代のアメリカ。銀行で融資の窓口担当をしていたクリスティンが、 ローンの支払期限延期を願い出た女性に『NO』 と告げたことから始まる、ハートウォーミングな呪いライフの物語です(間違っていない)。 此処で言う『ハートウォーミング』は「胸が熱くなるな……」の方だから注意だぜ!!! スプラッタ成分は少ないんですが、とにかくもう吐瀉物が!!ゲロが!!血が!!ゲロが!!吐瀉物が!!!!!(笑顔で) ミールワーム入りのゲロ顔面ぶっかけとか、マーライオン型吐血とか、死体の防腐液口移しとか、 入れ歯外した口で噛み付きとか、 いろんなスタイルの吐瀉物が出てきます。吐瀉物博覧会とでも呼ぶべきでしょうか(呼ぶな) とにかくもうこの生理的にキツすぎるというか、なまじリアルに感触が想像できる分、 チェーンソー持った怪人とかホッケーマスクのアイツとかエイリアンとかプレデターに襲われるよりもイヤですねこれ。 色々本当にもう、もう、ライミさんアンタ本当にゲロ大好きよね(結論)。 あとまぁ目が(視神経セットで)飛び出したり、口に手というか腕を突っ込まれたり、色々とハードです。 ハードだけど『死霊のはらわた』みたく好き放題なテンションでやってるので、笑顔で「こいつぁひでえな!!」 と言いながら見れるレベルです。何か間違ってますでしょうか。 まぁヒロインも相当無茶やってるといいますか、ホッチキスだの定規だのでババアに反撃したり、 色々本当に頑張ってますというか、うん、銀行で使ってるホチキスって強烈なのね……あのサイズこええよ。こええよ本気で。 でもそれ以上に怖いのがやっぱりババアですね、うん、執念深いにもほどがある。しかも原因は完全に逆恨み。 いやぁアメリカの銀行窓口担当って大変だな、いつもあんな危険と隣合わせだなんて……。 返済延期を断るだけで呪われるとか何なの本当。アメリカ怖いマジ怖い。 アレに対抗できる日本のババアとなれば、もう、尾崎家の祖母を動員するしかあるめえ……。 ちなみにちゃーーーーーーーーーーんとオチというか最後のどんでん返しも用意されてるので、その辺りも楽しむといいと思います。 少なくともまぁ、『キャプテンスーパーマーケット』よりはみんな笑って見れるオチですから(間違ってない)。 ……と色々書きましたが、ライミ監督という贔屓目を抜きにしても面白い作品でした。 オーソドックスな作りのホラーとして見ても完成度は非常に高いですし、 コメディの領域に突入しそうなギリギリのラインでホラーとしての『恐怖』を描いて見せるハンドリングも抜群です。 ハンカチとの一人芝居とか大笑いしそうになりながらも怖かったもんなー。 ホラー映画の入門編としても良いですし、ライミの演出の冴えを楽しむも良し。 単に『怖い』だけじゃなく、『楽しめる』ホラー映画でございました。 しかしたった一つだけ問題があるとするならば、ブルース・キャンベルが出なかった事だな…? あの顔見ないと落ち着かないなんてどんだけ……。 ブルーレイはこちら→『スペル Blu-ray』 DVDはこちら→『スペル コレクターズ・エディション [DVD] |
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■10年04月5日 『エクソシスト・ビギニング』 『エクソシスト』の25年前、メリノ神父と悪魔バズズの最初の戦いを描く本作。 第二次世界大戦中、強制収容所でナチスの暴虐に接し、神への信仰を捨てたメリノ神父。 戦後の1949年、ある男から考古学の知識を見込まれて、ケニアの遺跡発掘現場に協力することになる。 遺跡に眠るとされる宝を手に入れて男に渡すことがその役割だったが、 その発掘現場では猟奇的な事件が多発していた……。 とりあえずなんというか、『監督:レニー・ハーリン』という時点で、 『エクソシスト』という作品が持つ静的な気持ち悪さや恐怖感はおよそ期待しない方がいい感じです(笑)。 しかし最初からレニー・ハーリンが監督をする事が決まってたわけじゃなく、 ■ジョン・フランケンハイマー監督で制作決定→制作開始直前にフランケンハイマー急死 ■フランケンハイマーの後任でポール・シュレイダーが監督に決定、でも主役のキャストは変更されました。 ■制作スタッフと揉めるわ試写会での不評が炸裂するわでシュレイダー降板。 ■アクションと娯楽性強化のためにレニー・ハーリン投入。 ■追加費用5000万ドル突っ込んで、9割を再撮影しましたー!!! ■そして気づくと撮影開始から完成までに4年が経過していました。 ……という、ええ、この映画の制作模様をドキュメントにした方が圧倒的に面白いんじゃないだろうか的な、 そんなことを思ってしまうわけですが(苦笑)。 まぁ何というか、レニーハーリンに求められる事はちゃんと果たされてるというか、 むしろちょっと果たしすぎちゃった気がしないでもないというか。 ええ、70年代オカルトホラーな作風ではなく最近のアメリカンなアクションホラーで、 ややもすればジャパニーズホラーに通じる恐怖感もあった『エクソシスト』第一作とはまったく毛色の違う作品です。 舞台が1949年のケニア、ということもあるので、平和な家庭が悪魔によって……とかいう身近な恐怖感もありませんしねぇ。 むしろ何でもありな感じになっていますし。 MG42が出てくるとかな。 ていうかもうこれ、ノリがバイオハザードだよな。 グロ描写はかなり素敵というか、レニー監督いっつもアクションばっかだったので、ブレーキの加減が分からなかったっぽい。 ブレーキというかアクセルの、かもしれんなぁ(ポワワ)というぐらいには。 一応『エルム街の悪夢4 ザ・ドリームマスター 最後の反撃』の監督ではあるんだけどね、アレも相当好き勝手やりたい放題だったしなぁ。 オチは多分大体の人が予想つくだろうというか、そんなに驚くほどのことでもなく、 メリノが絶対に死なないということが確定してるので、緊迫感が高いってこともありません。 ただまぁ、上手く纏めてるかなー、という印象はあるので、そのへんは評価できるかも。 『エクソシスト』という作品の雰囲気を期待せず、でも第一作は見ていて、 なおかつ自分が思ってた作風とはまったく違っても文句をいうこと無い人にはおすすめですよ!!(お前それ勧めてねえよ) |
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■10年03月29日『キッズ・リターン』 周りが受験ムードに突入しても高校の内部・外部問わずバカなことをやっていたマサルとシンジの二人だが、 カツアゲした若者からの仕返しにボクサーを差し向けられ、簡単に叩きのめされてしまう。 リベンジのためにボクシングを始めたマサルに引っ張られ、 自分もボクシングに通い始めたシンジ。 しかしボクサーとしての才能があったのは、皮肉にも強気なマサルではなく大人しいシンジだった。 ボクシングをやめて極道の道へ進むマサル。 プロボクサーとして活躍の道を歩むシンジ。 マサルとシンジの級友たちも、社会に出てその厳しさに直面していく。 憧れの女性と結婚したが、会社をやめてタクシーの運転手になる者。 漫才師の道を志しながらも、プロの笑いの厳しさに突き当たる者。 そして極道の世界で成り上がっていったマサルも、 ボクサーとして快調に進んで行ったシンジも、やがて大きな壁に直面する……。 北野武監督作品で、どっしりと構えたカメラ、シンプルなストーリーが、いつ見ても胸を打つ作品です。 物凄く苦しい、物凄く切ない物語。 青春なんてカッコ悪いんだ、情けなくて子供っぽくて、 どんなに突っ張ってても、もっと大きなものに簡単に叩き潰されてしまうんだ、という厳しさを突きつけながら、 でも、 でも、 「俺たち、もう終わっちゃったのかなぁ」 「バカヤロウ、まだ始まっちゃいねえよ」 決して諦めない、まだまだやれるんだ、そんな空元気な強がりを、彼らは最後の最後に紡ぎます。 落ち込んでも、挫折しても、辛くて苦しくて、倒れそうになっても。 それでも、まだ始まっていない。まだ、スタートラインにすら立っていない。 まだ、新しいスタートラインがやってくるんだから。 この映画は多分、見る人の歳によって、感じることが変わってくるんだろうなぁと思います。 高校時代に見たときには感じなかったこと。 今見直して、あの当時に見たことは、きっともう感じられない。 でも、今だからこそ胸を打つ物が、確かにこの映画には詰まっています。 最近の映画ではあまり感じられない、泥臭くも体当たりの演技。 ボクシングシーンの迫力は本当に素晴らしいものがありますし、キャスト全員が『本気』だと言うことを、 非常に強く感じさせてくれます。 最近のダメアイドル邦画にやや絶望している人(注:糞映画マニアな人はまた別)、 久しぶりに骨太の映画も見たいなぁと思ってる人、 北野武作品に触れてみたいけど、どれがいいかなーと悩んでる人、是非コチラを。 そして、新生活を迎える学生、社会人になった人、これを見てみてください。 現実はもっともっと厳しいかもしれないけれど、でも、まだまだ、道はあります。 簡単に諦めんなよ? ……いかん、何か全然ネタにならない真面目な感想になってしまった……。あぁぁ何かむずがゆい!!(苦笑)。 |
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