『仮面ライダーアマゾンズ』　第8話（プライムビデオ版）感想
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Amazonプライムビデオ：仮面ライダーアマゾンズ
今回は第7話と第8話で1エピソードとなっており、その後編。何か普通の平成ライダーの組み立て方になってしまったなぁ……。

・「この近くで死体が見つかるのは二度目」「一度目は3年前なので実験体は無関係」からの、高井たちを地下室で焼き殺そうとするゴローちゃん（弓削智久）。やはり単なるサイコパスの所業にたまたま実験体が引っかかった案件だった模様。
・「狩りたいものは狩るし、守りたいものは守る」の決意が揺らぐ悠。「人間の顔をしてると狩れないってんならやめちまえ」と告げる仁さん。ぐうの音も出ない正論である。
・逃亡したモズアマゾンの追撃戦は4人のみ。猟友会でももうちょっと人数いるのでは……。
・モズアマゾンは廃車置場で死体を発見して覚醒してしまったタイプ。単なる時間（薬剤）切れだけではなく外的要因でも覚醒が早まる模様。
・美月の「私が悠を守ってあげなきゃ」という言葉に「大きなお世話」と返す七羽。どちらが正しいということもなく、単純に『立ち位置の違い』が際立つ感じか。
・モズアマゾン逃げる→悠がアマゾンオメガに変身して追跡→モズアマゾンが通行人を襲う→バイクでひき逃げアタックを仕掛ける悠、という微妙に噛み合わない感じ。悠はわざわざバイク取りに戻ったんですか……？
・相変わらずブローバックしないハンドガン。こういうところはやっぱり気になるよね……。
・高井をボコボコのボッコボコにしてたらオメガがすっ飛んできてボコボコにされるゴローちゃん。
・「こいつは殺人犯だから」でゴローちゃんを殺そうとする悠、「それでもこいつは人間だ」で止める仁さん。
・ていうか仁さんアンタ今までどこにいたの。
・仁さんのルールは「アマゾンは殺す。人間ならどんな人間であれ守る」。明確な線引きが特徴。
・悠のルールは「守りたいものは守るし、狩りたいものは狩る」という、気分次第のもの。
・駆除班のルールは「正義の味方にならず、カネになるかどうかで動く」。これもまた仁さんのルールに近いところにある。
・「守るものと守らないものを自分の都合で選り好みしてるだけ」と痛烈に批判される悠。これまたぐうの音も出ない正論である。
・ていうか君ら警察に連絡入れよう。マジで。
・アマゾン生命体の実験を続けていた国際営業部、「ベルトがあれば100％の完成だがそれには会長の口添えが必要」という言葉。
・ベルトのデータは令華が管理している？

ということで、わりと悠の決意とか主張的なものがベキベキにへし折られる話でした。
その割にあんまり堪えてるようにも見えないし、「それでも僕は」と心のなかでつぶやく悠はたくましい……というか、『人間社会の常識で動いていない』感じ。
もともとが「勝手な都合で生み出され、勝手な都合で狩られる側の存在」であるアマゾン生命体なので、
「生み出してしまった責任を取るために自分もアマゾンになってアマゾン実験体を狩る仁」、
「金のためにアマゾン実験体を狩る人間たちである駆除班」
という立場を貫くの言葉やルールは微妙に届かない、というところでしょうか。
　
あと面白かったのは駆除班の行動原理が明確に提示されたあたりかな。
駆除班は現状、軽い特殊部隊並みの銃器を装備して独自の判断で動く武装集団で、なおかつ令状などもなしに住居への侵入・捜索などを行っている……というのがその実態。
なので『気分で動いてはいけない』『人間に対して武力を行使してはいけない』という大前提が必要。
そうしないと駆除班の存在が明るみに出て大惨事になるしね……。
ぶっちゃけアマゾンズは「単なる一企業の盛大なやらかし」案件を、一生懸命どうにかこうにか火消するだけの話なので、ここは『仮面ライダーカブト』でのゼクトと大きく異なるところ。
仁さんは実験体関連の報道について「政府レベルで報道規制が動いてる」と評していましたが、さすがにまぁ情報操作はともかく、令状無しで家宅に押し入って謎のドンパチやらかしてる連中の存在が明るみになると、即ポリス案件ですしなぁ（遠い目）。
そういう背景を考えると、『正義の味方お断り』だからこそ補充人員の探し方が難しいのかもしれません。
しかしまぁ一番駆除班向きなのが『正義感とか特になくて金でのみ動く完全な傭兵』っていうのは見事。
良くも悪くも『正義の味方』的な存在が平成ライダーの定番ではありましたが、ここまで清々しく『動く理由は金のためですって存在を肯定してるのは素晴らしいと思います。はい。ビジネスライクな関係最高。

次回はもう一体のアマゾンが登場するようですが、やっぱり橘部長肝いりの『完成形』とやらでしょうか。
フェイス部分はアマゾンアルファと同じ意匠でしたが、色合いはダーク系？
マモルとは異なり、悠とほぼ同じような存在になりそうですが、どういった意思で新アマゾン（仮名）が動くのか……そして自分とほぼ同一の存在を前にして悠の気持ちはどう変化するのか？というのはちょっと楽しみです。