視聴映画感想
過去ログ/視聴タイトル一覧はこちら  
■12年5月11日『レア・エクスポーツ 〜囚われのサンタクロース〜』

クリスマスを間近に控えたフィンランドの片田舎。
ある日、国境沿いの山中で行われている大規模な発掘作業の現場を目撃した少年ピエタリだったが、
それが実はサンタクロースの墓だと知り、サンタの伝承を調べるうちに実は『サンタは悪魔の手先で恐ろしい存在』だと思うようになる。

数日後トナカイを捕まえるために雪山へ繰り出した住人たちだったが、トナカイの群れは何者かに襲われ全滅。
収入が途絶えることを知り絶望感にくれる中でクリスマス当日を迎えたものの、
あらゆる家からヒーターが盗まれ、ドライヤーも消え、収穫した芋を入れていた袋『だけ』が盗まれ、
そして子供たちは行方不明になっていく。
不穏な空気が漂う中、オオカミ用の罠にかかった男性を
「めんどくさいからバラしちまおう」と屠殺場へ運び込んだピエタリの父親だったが、
その男性が実はサンタクロースだと知り「発掘業者に高値で売りつけよう」と考え始め、
世にも奇妙な戦いの一夜が始まることとなる……。


はい、まず最初に一言。

「囚われの」ってそっちにかよ!!!!!!!!!!

えーっと「偶然見つけたものに手を出したらエライことになった」もホラー映画的には定番のネタですが、
それをサンタクロース伝説と絡めて上手いことカオスなブラックコメディに仕立て上げたのが本作。
フィンランド制作の映画ということで、先日書いた『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』のアイスランド、
気づくと公開期間が終わってて見れなかったけど評判の良かった『トロール・ハンター』のノルウェーに引き続き、
北欧産の映画がまた一本やって来ました。

しかしまぁ、本作、何というか久々に見る『怪作』でしたね!!!!!
サンタクロースが実は悪魔の手先で子供たちを攫いに来るから自衛しなきゃ……とかではなく、
「トナカイの群れ全部やられたぜチクショウ失うものなんかあるかボケ」という自棄を起こした猟師たちの、
どっちが悪魔なんだかわからない企みがたまりません。
なにせ行方不明の子供を助けることとかよりも先に「おいサンタ捕まえて売っぱらうぞ」だしな……!!!

また、サンタクロースという扱いのジジイのインパクトたるや抜群で、
全裸で股間にぼかしの入ったハゲのジジイが200人近く、ツルハシとか斧を持って雪山をダッシュするスローモーション映像とか、
俺は一体なんの映画を見てるんだ……!!!という凄まじい衝撃を覚えますといいますか、うん、ここ数年で見た映画の中でもトップクラスの怪奇映像だった気がします(白目)。
あとこのジジイたちがマジ仕事人。発掘現場の作業員たちをあっという間に制圧(殺したっぽいけど)したり、
不意打ちの一撃でトマホーク投げ込んできたり、いやぁなかなか素敵です。本当しかしこれ何の映画なんだろうとか思っちゃいけない。

序盤はサンタを信じてウジウジしてた子供のピエタリがサンタに対して仕掛ける大勝負は唐突感があるけど見応えがありますし、
親子の絆の話だったりもするしで、結構幅広い年齢層に見てもらってもいいかもしれませんこの映画。いや、ワリとマジで。
映像作りも結構上手くて、最初の山頂のシーンなんかはさすがに北欧の美しい山岳地帯が堪能できるしね。

やや要素の描き方が散漫というか『後半になってやっと全部のピースが結びつく』感じだったり、
アクションでもホラーでも純粋コメディでもないごった煮映画なので結構集中して観て行く必要があるのが若干アレですが、
後半の怒涛の展開は実に問答無用で楽しかった!!!
最後の最後のオチにいたっては「サンタどころじゃねえよこの悪魔!!!」と笑顔で言い放ちたくなるもので、
こう、サンタを調教する人間とか……うん……メリークリスマス……(笑顔で)。

タイトルの『レア・エクスポーツ』は一見するとエクストリームスポーツみたいな事を想像する人もいるかも知れませんが、
エクスポートの複数形でな……このタイトルも原題通りみたいですが、いやぁなかなか良いセンスしています(笑)。
サンタクロースという存在が商業的主義的に利用されてることへの皮肉とか、
サンタの原産はうちらフィンランドなんだぜーとかいうメッセージを盛り込みつつ、
大上段からではなくひねったブラックジョークのネタとして扱っているので重苦しくもありませんし。
本当、なかなかの『怪作』であり、北欧映画の持つポテンシャルを見せてもらった気がします。お見事!!。

・DVDはこちら→レア・エクスポーツ 囚われのサンタクロース [DVD]
■12年5月1日『アイガー北壁』

ベルリンオリンピック開幕を目前に控えた1936年・
ナチス政権はドイツ民族の威信を示すため、アルプスの名山アイガーへの北壁からの初登頂に成功したドイツ人に
オリンピックでの金メダルを授与すると発表した。
多くの登山家たちがアイガー北壁に挑もうとする中に、昔から数多くの山を踏破してきた山岳歩兵のトニーとアンディがいた。
かつての恋人である新聞記者との再会、ライバルとなるオーストラリア隊との出会いを経て、トニーとアンディは北壁を登り始めるが……。


っということで「大自然こええええええ!!!!!!」となる作品という意味では去年見た『フローズン』がありますが、
こちらはもっと凄まじい作品でしたね……。
実際に1936年に起きた話を描いた作品だというのもありますが、重みがハンパではなく……いや本当にすごかった。

雄大で美しい北壁も吹雪になれば一気に登山家へと牙を剥く存在になり、あっという間に体力を奪い、傷を負わせ、
死に至らしめる『大自然の脅威』の描かれ方は見事の一言に尽きました……。
この脅威を劇的な描写でも、悲壮感を盛り上げることもなく、あえて淡々と描いていることで、
どうしようもなく対抗できない自然の怖さを見せつけられます。

手袋を一個失っただけであっという間に凍傷になり自由は奪われ、結果として死んでしまうことになる……。
悲嘆も絶望もすべてが等しく飲み込まれてしまい、実力があろうがなんだろうが終わり。
そんな『絶望的なとでも言うしかない状況を、淡々と、あくまでも淡々と描かれるわけなので、
そりゃもうこちらの精神がゴリゴリ削られるわけですよ(苦笑)。
進んだ先の雪の中に、以前に北壁へ挑戦した人間が凍死して埋まっていたりね……。
途中で死んでしまった人間はもう、シュラフに包んで崖の下へ落としてやるしかないという悲壮さも凄まじい。

『フローズン』の場合は「楽しいはずのスキーがアクシデントで孤立してしまい追い詰められていく恐怖だったのに対し、
こっちは「自分から進んで挑んだ環境に、為す術もなく生命を奪われていく」というのがなぁ、本当になぁ、
自然に勝てる・征服できるなんて思い上がりも甚だしいわー、という強いメッセージを感じさせられますねぇ、本当。

また、単に登山家たちの苦闘を描いているだけではないのもまた良い感じでして、
国威発揚のため『だけ』に前人未到の難行を行わせようとする政府、
高級ホテルの暖かな室内から登山家たちの苦闘を娯楽として見つめる富豪たち、
北壁の下から登山者たちを見つめるしか出来ない記者たち、そして貧弱な装備で北壁へ挑む登山家たち。
どれもが丁寧に描かれている中でも富豪たちの感覚にはイライラさせられるものの、
それはすなわち自分自身の写鏡になってるんだなぁと考えさせられますしね……。

最後の最後にドニーが迎える運命も、イヤというほどにキツイものがありまして(アレは救助隊も堪ったもんじゃねえ)、
非常にキッツイ映画ですが、美しい自然と、自然の恐怖とのコントラストが実に見事な作品なので、
出来れば実況とか考えずにじっくり見れる環境で見て欲しい一本ですねー。

DVDはこちら→アイガー北壁 [DVD]
■12年4月30日『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』 

かつての捕鯨大国アイスランドも国際世論やらそれを煽りまくる環境保護・動物愛護団体のキチ○イ活動により、
捕鯨からホエールウォッチングへと鞍替えし、昔ながらのクジラ漁師たちは肩身の狭い思いというよりむしろ活動できない状況に追い込まれている今日この頃。
今日も今日とてレイキャヴィクにホエールウォッチングの外国人観光客がやってくるものの、
航海の途中で酔っ払ったフランス野郎のアホな行動によって船長が瀕死の重傷を負ってしまう。
乗組員はさっさと自分だけ逃げてしまい無線も使えない状況で進退窮まったところへ、
運良く通りがかった漁船に助けてもらった……と思いきや、
その漁船に乗っていたのは捕鯨で代々生計を立ててきて、今ではホエールウォッチング観光客に憎悪を燃やす漁師一家だった。
そして漁師一家の息子が辛抱たまらず鉈で女性観光客の脳天をカチ割ったところから、あらゆる意味で『大惨事』の幕が開く!!


シーシェパードという名の海賊野郎が日本の捕鯨調査船に大迷惑行為をしてるから見たとかいうことはなく、
ただ純粋に予告編の馬鹿さ加減『アイスランド初のスラッシャームービー!!』という煽り文句に心のアンテナが反応したのであり、
特に政治的思想的なあれこれで見たわけじゃないですよと一応予防線だけは貼っておきますね(ホジ)。

90年代にトレンディドラマとか見てた人には馴染み深いけど多分平成生まれの人にはあんまり印象がないんだろうなぁ、という女優の裕木奈江が主演した!!ということで一部話題になってた……というか何やってんだ裕木奈江、という反応が大半だったような気がしないでもない……作品ですが、いやー、うん、良いバカ映画だったねというか登場人物にバカしかいなかったね!!!(笑顔で)

こういう「○○に行ったら襲われた」系の作品を見ていていつも思う
「相手が武器持ってるとはいえ襲われてる側のほうが人数多いんだから結束して立ち向かえば何とかならないですか」
というツッコミも、基本的に初対面の観光客様ご一行で人種国籍バラバラと言うことを考えると「まぁ無理やな」と思えますし、
漁師たちが観光客をぶっ殺すのが、勝手知ったる自分の船……という舞台設定の巧さ(海に飛び込んで逃げると捕鯨用の銛が打ち込まれる)で、なかなかに魅せる一本に仕上がっていますね。

基本的には漁師一家のマジキチっぷりが楽しいんですが、それ以上に裕木奈江のネジの外れ方が素晴らしい……。
日本人(というか日系人)の社長夫妻の部下として鬱憤が溜まりまくる生活してんだろうなぁ、という地味眼鏡っ娘っぷりが一点、
襲われ始めてからは積極的に反撃を試みるというか、社長の嫁もろとも漁師一家の母親をぶっ殺す辺りの昏い演技は白眉でしたね本当……。
終盤では無事に陸へ逃げてからも大活躍をしますし、いやぁ本当、うむ(笑)。

ただ、どうも場面の部分部分がカットされているのかシーンのつながりに脈絡がない場面が後半出てきたりするのはちょっとうーん。
熱心に見てても「これは一体どういうことなのかさっぱりわからない」というシーンがあるのはちょっと悲しいですね。
何か規制が入るようなシーンがあったのかなぁ、うむむむむ……ディレクターズカット版早く。

……そしてこの映画の好評を受けてなのかシリーズ化が決定、第二作目も裕木奈江を主演に据えて舞台はブラジルのアマゾンに移るとかいう話が聞こえてきましてちょっと待てという(笑)。
監督とプロデューサーのインタビュー記事見てると裕木奈江に惚れ込んでるなぁ……裕木奈江もいい舞台を見つけられたんじゃないでしょうか。
というかこの作品で失敗こいたーという感じがしてこないのは非常に良いところですねー。

一応参考に
「シーシェパードはアイスランドでは鼻つまみです(笑)」 『レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー』監督&プロデューサーにインタビュー
映画『レイキャビク・ホエール・ウォッチング・マサカー』公開記念 裕木奈江さんインタビュー


DVDはこちら→レイキャヴィク・ホエール・ウォッチング・マサカー [DVD]
■12年4月28日『ゾンビ処刑人』 

なんか気づくとまたえっらいこと放置してた映画感想ですが、『さんかれあ』とかも放送が始まったのでそっち系の作品を!!!ということでご紹介。

イラクでの派兵任務中、待ち伏せ襲撃にあって死亡してしまった兵士、バート。
母国へと送還され、結婚を約束していた恋人や友人に見送られながら葬儀が行われるものの、
なぜかその夜、墓場の中で突然蘇ってしまう。
わけもわからないままに親友であるジョーイの家へ転がり込むものの、身体は食べ物を受け付けず、
試行錯誤するうちに自分に必要なのは『人間の血液』だということを知ってしまう。
苦悶しつつも結局医療センターへ強盗に入り、なんとか人心地ついたところで強盗に遭遇、
銃で撃たれてしまうバートだったが、何のダメージもなく強盗を返り討ちにしてしまう……どころか血まで頂戴してしまう。
そう、バートはもはや自分の体自体の腐敗が進行しない限り死ぬことのない、レヴナントと化していたのだった……!!!
かくしてここに『食料としての血を確保するために、街の悪人どもを狩る』夜回りレヴナントが誕生、街の悪人どもを狩りまくってドンドン話題となっていくが……


というお話。

もうタイトルからしてトロイ・ダフィー監督の『処刑人』をさらにバカ度UPさせた感じがありますが、
いやぁなんのなんの、こんなタイトルですが実に真面目な作りで感心してしまいました。

タイトルこそ『ゾンビ処刑人』という安直さですが、作中でも言われてるとおりにゾンビと言うよりはレブナント。
もっと分かりやすく言うならば岩井志麻子の『屍鬼』みたいな感じですね。
死んでるけども理性はあるし感情もある。倫理観も持ち合わせてるし会話もできて、生前のままのコミュニケーションが成立する。
なのでタイトルに『ゾンビ」と入ってはいますが、一般的に思うゾンビとは全然違うものだと思ったほうが良い感じです。
人を喰うのではなくて血を呑むだけだしね(相手死ぬけど)。
というかこの作品に『ゾンビ』って付ける神経がわからないといいますか、ゾンビってのは、こう、違うんだ。うむ。
過去に似た路線の作品としては『ゾンビコップ』という珍作C級映画もありましたが(大好きだけどね)、あっちほど下品でもないし、
ドラマのまとめ方が非常に上手いので、タイトルで損をしちゃってる感じがしますなぁこれ……。

理性も感情も生前のまま持ち合わせているがゆえに、どこまでいっても自分自身はモンスター。
レヴナントとしての存在を受け入れてくれる恋人と共に歩むことは出来ないことを理解してしまうバートと、
それでも一緒にいたい、自分を求めて欲しいと願う恋人が到達してしまう悲劇は本当に切ないものがあります。

また、夜回りの最中に生命の危機に瀕したジョーイの運命などはバディムービーとしての路線を補強するもので、
これもこれで非常に良い展開、むしろこれがあるからこそ後半の悲劇性が際立つといえるかもしれません。
中盤までは実に爽快感溢れる感じというか、悪人を襲って銃を撃ちまくるノリノリの図が心地よいですし、
最終的にバートとジョーイが迎える運命の岐路などはねぇ、想像はついていてもやっぱりグッと来ましたわ……。
いやまぁ声帯の代わりに使う道具が道具だったんで爆笑したけどな!!!!!

そんなわけで予告編を見た感じでは実に良いバカ映画、という感じでワクワクしていましたが、モンスターとなってしまった男の悲しい運命を丁寧に描いた良作だったなぁと思います。
むしろ派手なアクションとかホラー要素(血がブシャーの臓物ダバァみたいな)は薄いですね、うむ。
というか『処刑人』よりも映画としてはしっかりしてるかもしれない(遠い目)。
グロ要素はかなり低いのでホラー苦手という人でも安心して見れる一本だと思います(さとっちさんの思う基準が当てになるかどうかはこの際考えない)。

・DVDはこちら→ゾンビ処刑人 [DVD]
■12年3月6日『その男 ヴァン・ダム』 

ハリウッドで一世を風靡したのも今は昔、B級・低予算・劇場公開なしのセルオンリー作品の仕事しか回ってこず、
監督からは嫌味を言われ、娘の親権争いには敗北し、カードは使用停止処分を食らい現金の持ち合わせも無し。
やっと巡ってきた主演の仕事もセガールに奪われどん底の境遇にあるアクション俳優ジャン・クロード・ヴァンダム。
それでも故郷のベルギーへ帰ると今でも街の誇りで英雄で、若者から年寄りまで誰もが彼を応援してくれる……
そんな状況に喜びを見出したのもつかの間、立ち寄った郵便局で強盗による立てこもり事件に巻き込まれ、
あまつさえ警察からは犯人の一味だと勘違いされてしまう。
拳銃を突きつけられて手も足も出ないヴァン・ダム、ヴァン・ダムに会えたと喜ぶ犯人一味、
真相を知らずただ「ヴァン・ダムが強盗で立てこもってる!!」と騒ぐ若者たち、泣き崩れるヴァン・ダムの両親。
どんどん混沌の度合いを深めていくこの状況からヴァン・ダムは無事に脱出することができるのか……!?


ジャンジャンジャジャン!ジャン・クロード!! ヴァンヴァンヴァヴァン!ヴァンヴァヴァンダム!!!
ヴァン・ダムが!!香港で!!筋肉フィーバー!!!(Wow!!!)
全身の毛穴で受け止めろぉ!!ノック・オフ!!!!!

間違いなく歴史に残ってもいい頭の悪さとインパクトと天才的なまでの編集を見せた『木曜洋画劇場』の予告編の影響で、
「作品は見たことないけど知ってるよ」という人間が多分12億8千万人ぐらい日本に存在してるんじゃないだろうかと思われるぐらいに大人気な僕らの我らのジャン・クロード・ヴァンダムが、まさかの本人役で主演して自分の境遇をネタにした怪作ですが、いやぁこれがなかなか楽しくて困った(笑)。

実際の所最近の映画でヴァン・ダム全然見ねえなぁと思ったらエライこと老けこんでますし、
劇中でも「昔とは違うんだ!!」とヴァン・ダムが叫んだり、ファンから「意外と小さいな」と言われたり、
親権問題で弁護士に払う金が無いから強盗やっちゃったのかーとみんなから納得されちゃったり、
そこら辺のダメすぎる側面をこれでもかと全面に押し出して『かわいそうなヴァン・ダム』が見れる映画になってますが、
ウェットな笑いが散りばめられていて飽きさせません。

物語としても70年代の傑作映画(ヴァン・ダム主演じゃないから注意)『狼たちの午後』のオマージュになってる部分があり、
「ちょっとヴァン・ダムを利用しようと思ったら妙なことになっちまった」と苦悩し苛立つ犯人グループの描かれ方もいいですし、
何よりも犯人グループの一人のヴァン・ダム大ファン親父が非常に憎めない(笑)。
他の二人が「おいこの先どうすんだよ!!!」って揉めてるのを横目に、「おいテメエ、今ヴァン・ダムのこと笑ったろ!!!」と人質の若者に詰め寄ったり。ヴァン・ダムにハイキックの実演お願いしたり。
いやー俺でもこの状況ならそれお願いするわという身近な感じが凄く楽しいんですよね。

盛り上がるポイントっていうのが多分「想像してる以上に少ない」映画なので人によっては退屈かもしれませんが、
事件ラストの展開からエンディングへの流れはなかなか楽しいので、見て損はないと思います。
ヴァン・ダムの吹き替えが山寺宏一さんじゃないのが唯一残念なポイントかなぁ、とは思うけどね!!

ともあれヴァン・ダムももちろんダメな話ばかりじゃなく、この映画での盛大な自虐っぷりが功を奏したのか
『ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション』ではドルフ・ラングレンとのガチンコ勝負が熱い快作に仕上げてきましたし、
今年公開予定の映画『エクスペンダブルズ2』ではスタローンに敵対する傭兵部隊のリーダーとして登場、
ヴァン・ダムVSスタローンという夢のマッチが見られそうですし、
まず本作を見てからエクスペンダブルズ2を見ると非常に味わい深く楽しめそうな気がしますのでぜひぜひ!!!

・DVDはこちら:その男 ヴァン・ダム スペシャル・エディション [DVD]
・合わせて見ておきたい:ユニバーサル・ソルジャー リジェネレーション ブルーレイ&DVDコンボ [Blu-ray]