『仮面ライダーアマゾンズ』 第13話(プライムビデオ版)感想
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Amazonプライムビデオ:仮面ライダーアマゾンズ
あらすじ紹介で『仮面ライダー史上衝撃の展開』という文字を読み『史上衝撃という煽りは今まで見たことがないな…』となりつつ、まぁおもいっきり書割のエッフェル塔の前で水嶋ヒロがフランス人という設定の外国人と話してるという終わり方ぐらいの感じを想像していましたが、思った以上に普通の最終回でした(あの大事故案件といっしょにしてはいけない)。

・逃亡した悠とマモル。人肉を食ったマモルを否定しない悠「生きるってことは食うこと・殺すこと」。
・駆除班、最後の報酬。左前腕を失った三崎には見舞金も。
・「もういいだろ、潮時だよ」と告げる志堂さん。駆除班はこれを以って解散、活動を終了。
・トラロックでの駆除個体は3週間が経過して3000個弱。今までの駆除数と合わせても3割近くが残った計算。
・人体への無蓋化を進めたために効果が8割程度まで落ちた、が響いた感じでしょうか。
・残った実験体の調査と駆除に関しては「調査班は残っている」で押し通す令華さん。
・生き残りの実験体を発見→壊滅する調査班。君たち武装とかそういうものは……?
・これ『大炎上プロジェクトの火消しに奔走した優秀なプログラマたちがブラックすぎる環境に限界を迎えて大炎上部分だけ収まった段階で退職してしまい、自前の社員でプロジェクト続行したらもういっかい大炎上してどうしようもなくなった』とかそういうやつだ。
・そもそも野座間製薬、ブラック企業でした。今更言うまでもありませんでした。
・志堂さんに泣きついてくる秘書・加納さん「もう一度稼ぎませんか」。ここまで来てまだウエメセなのすごい。
・「一度離れるとどれだけヤバイ事をしてたかわかる」と叫ぶ志堂さん。ブラック現場にいると麻痺するからね……。
・調査班全滅の場所に残っていた『紐を通した五円玉』。マモルの持っていたものか。
・再度招集される駆除班。「生き残った個体はトラロックを生き延びた個体」なのはわかるが、「ガスは効きません」なのは一体どういう……たまたま回避できていただけ、という可能性はないのか。
・そんなめんどくさい個体を相手に、まともな武装もバックアップもなしに送り込まれて全滅した調査班の人権とは一体。
・なお駆除班も『マモル・悠が不在』『三崎は左手が義手(無可動)』なので戦力は大幅ダウン中。
・識別コードが出ているため、駆除班を襲撃した実験体たちは(ほぼ)すべて覚醒態。
・悠によってあっという間に駆除されていく覚醒態たち。未覚醒の(人間の姿をした)個体には「まだ覚醒してません!」と手出しを禁じる悠。
・志堂さん「守りたいものを守る、か」 悠「それが僕の闘う線引きです」
・逆に言うと覚醒して人を襲うようになったら問答無用でぶっ殺すのが悠の『戦い』でしょうか。
・トラロックを生き延びてアマゾン狩りを続けていた仁さん。悠とは何度も戦っていた模様。
・悠VS仁。加勢する側をどちらにするか躊躇う駆除班。『実験体を守る存在である悠』だが、駆除班への命令は『悠を保護して連れて来い』なので、悠を撃つという選択肢はない。かと言って仁を撃つ理由もない。
・マモルが現れたことで仁を標的に定める駆除班。それでも仁は駆除班を殺しはしない。
・「最後の一匹までアマゾンを狩る。人間を守るために」という信念が全く揺るがないのは素敵だと思います。
・悠と仁の戦いは痛み分けで決着つかず。
・「戻ってこい」という駆除班、未覚醒の実験体たちとともにいることを選んだマモル。五円玉を残しておいたのは「もう戻れない」ことを示していた。その決意は覆らなかった。
・「アマゾン細胞の培養体がアマゾン実験体、人にアマゾン細胞を組み込んだのが仁、アマゾン細胞に人の遺伝子を組み込んだのが悠」とのこと。
・マモルは改良型の実験体、アマゾンシグマは『人間ではなく死体に』アマゾン細胞を移植、ということで仁さんの亜種……ということですかね。
・悠に組み込まれた遺伝子は令華のもの、故に「私の子供」であり、養子にしていた。「より完璧な、新しい人間」という程のものか……?というのは少々疑問。


久々に40分枠で展開されましたが、少々ドラマに難はあるなーというか、第2シーズン決定だからなのか、いろんな物をちょいちょい隠したまま終わっちゃいましたね。

ついに明かされた「第三のアマゾン」とは何か…の答えは『令華の遺伝子を組み込まれた人間とアマゾンのハイブリッド型』でしたか。
『人間に擬態』ではなく『人間でもありアマゾンでもある』あたりが特徴で、人肉食の衝動がない、というのが最大の特徴になるのかな。
ただそれでも第一話を思い出すと、注射を毎日打つことでアマゾン態への変化を抑えこむ」必要はあったので、実用域にあるとはいえないような気はします。

驚いたのは美月お嬢さんのドラマに何も進展がなく、単なる振られ娘になってしまったあたり。
「人を食ってもいい」とマモルを肯定する悠に対し「分からない」と言い募っても、「美月は人間だから!」で一蹴されてしまい……と言うのは本当に救いが無いですねアレ……。
ドラマとして後半に必要だったか?というと結構考えざるを得ないキャラでした。かわいかったけどね。

逆に悠は「生きるってことは食うこと・狩ること・殺すこと」を表明し、「アマゾン実験体が、ただ生きるためだけの方法としてならば、人間を食うことは別に問題がない」という、なんとも視聴者の感情移入を拒否する結論で突っ走る模様です。
実験体が人を殺して食っても「生きるための捕食であるならOK」で、覚醒した実験体が「本能任せに人間を無差別に襲う」だとアウト……ということですかねぇ、作中を見ている限りですと。
どちらにせよ人間側の理屈に従うこと無く、自分の決めたルールによってだけ(独善的に)動くという、うーん、一番の脅威は悠かもしれないなぁ、というか。そんな印象を受けました。
こんなにも独善的で気持ち悪く、視聴者の感情移入を拒絶するキャラを主役に持ってきたのはすごいものの、やっぱり応援したくはならないなぁ、と(苦笑)。
ただ、ここまで『人間とは違う価値観を持って生きる、ということを肯定した』というのは大変面白い試みでしたし、この点については何も文句がありませんね。

逆に仁さんは最終話でボロボロになって、実験体すら食うようになって、それでも「人間を守るためにすべてのアマゾンを殺す・人間はどんな相手であろうと殺さない」を貫き通したのが、実に『正義の味方』感がありました。
仁さんのその決意がどこから来るのか、それは第2シーズンで描き切ってくれることを祈りたいですねー。
 
第2期で消化するべき要素としては『マモルは何者でどういう経緯で駆除班へ来ていたのか』『令華は何を考えて悠を生み出したのか』『会長はアマゾンという生命体を今後どう扱うつもりなのか』あたりでしょうか。
あとは駆除班の補充(なにせ2人抜けたからね)、新型アマゾンドライバー、とかも入るかな。
ベルトの技術は令華や会長の握るところなわけですし、まだまだアマゾン細胞の研究は続いていますし……。
第2シーズンで終わりだろうな(話のスケール的に)と思っていますので、綺麗に駆け抜けて欲しいところ。
しかしまずは第1シーズンの地上波仕様がどんな形になるのか……というのが楽しみですね。