コトブキヤ 1/12PHANTASY STAR ONLINE Blue Burst
レイキャシール エルノア Ver.APSY
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さてさてさて。

隆盛を誇ったガレージキットというジャンルも、完成品PVC製フィギュアの登場により、かなり緩やかなジャンルへとなっている今日この頃、
語り草となる伝説的なキット、というのは本当に少なくなったなぁと思ってしまいますが、
その数少ない伝説的ガレージキットの一つが、浅井真紀さんによるレイキャシールである、というのは特に皆様異論のないところだろうと思います。

浅井さんの配信によればブラッシュアップを繰り返しつつ『合計5000個近く販売した』というこの化物ガレージキットは、
今現在の可動フィギュアにも大きな影響を与えてきたよなぁと思います。
……とはいえ、結局一個も買えてない我が身を振り返りますと、うん(遠い目で)。
いやまぁワンフェス殆ど入ってない時期だったから仕方ないんだけども。

で、コトブキヤからそのレイキャシールをプラキットとして発売すると聞いたときには何事が起きたのかと目を疑いましたが、
ガレージキットそのままの移植ではなく、1/12スケールにサイズアップしつつのプラキット化。
最近のコトブキヤクオリティならまぁ、大丈夫かなぁ……と言う事でサックリと購入しましたが、
なかなか満足度の高いアイテムになっていました。

ドリキャスでPSOやってた身からしますと懐かしさもあるキャラクタームですしね……(遠い目で)。
まずは恒例の全身ぐるり。と言っても左右対称なので5方向ですが。

サイズとしてはfigmaより一回り大きいぐらいの14cmサイズになります。
ポリキャップは殆ど使わず挟みこみメインでのパーツ構成ですが、パーツの合わせ目が目立たない構成は見事ですねぇ。
スタンドなしでも自立するバランスの良さが心地良いです。

パーツ数は120点ほどになりますが、手首だけで30パーツ近く使っているので、本体だけなら実質90パーツ程度。
組み上げはちょこちょこっとだけ接着しつつで1時間半ほどでした。
浅井さんの配信では『1時間ぐらい』ということでしたが、慣れればそれぐらいで組めますね。
上半身はこんな感じで、女の子らしいラインが可愛いです。
色分けは結構ザックリした感じというか、
いつものコトブキヤの偏執狂的パーツ粉々分割徹底色分け再現ということではなく、
最低限の色分けにとどまっていますね。濃いピンクの上から白塗るとかちょっと面倒な……。

とは言えスミイレしてやるだけでも十分に映える情報密度(今回はやってません)ですし、
色分けもパッケージのものが絶対ではないので、俺エルノアさんにしてもいいでしょう。このへんはエディット機能と一緒で。
腕の可動はなかなか優秀。
肩(上腕内部)にはスイング軸、胴体側にボールジョイントと言う構成で、かなり自由度は高いです。
上腕側にはロール軸もある他、肘も100度以上曲がりますのでやろうと思えば腕組みとかも可能(やりませんでしたが)。

ただ、ここもポリパーツが使われていないのでちょっとギシギシ引っかかりながら、という感じ。
パーツがすっ飛んでいかないように注意しながら動かしましょう。

(画像ロールオーバー)
上半身は『胸』『背骨ブロック』『腹〜腰』の3ピース構成になっており、ここの可動は特筆モノ。

背骨ブロックがスイング軸+ボールジョイントで構成されているため、大きく背中を反らせることが出来る上、
背中を反らせることで生まれる胸とお腹の隙間は、ブラのパーツが上下にポジション変更することでカバーします。
身体のラインをほとんど崩さずにここまできちっとした可動システムを盛りこんできたのはすごいなぁ……。
脚部の可動範囲は優秀で、立膝なんかもごく普通に。
もっとも、腰とフトモモとの接続軸が非常に細い軸なので、破損がかなり怖い感じ。

試しに組んでみてから抜こうとしても「あ、抜けない(汗)」になったので今回は何も処置していませんが、
これから組まれる方は軸に細い真鍮線を通して補強するとか、軸自体を真鍮線に置き換えちゃうとかの予防措置を考えたほうが良いかもですね。

ただまぁ、今回レビュー用にいろんなポーズとらせたり、それ以前にも組み上げ直後にグリグリ動かしてましたが、
とりあえず折れたりはしていません。今のところ。
レイキャシールの足首可動はこれまた特筆もの。
接地面積の少ないデザインですが、かかと部分に設けられた可動式アンカーが非常に優秀な設置性を出してくれます。
つま先部分にはロール軸が仕込まれており、足の甲に当たる部分を内側にも外側にも向けることが可能。
さらにフトモモの中央部分に設けられているボールジョイントを使うことで、女の子座りも綺麗に出来ます。
このボールジョイントがあることで、非常に綺麗で色気のある脚ラインを構成してくれますねぇ。
全身の可動範囲が優秀なので『プラトーン』のエイリアス軍曹のあのポーズも再現可能なのはうれしいところです(それはお前だけだ)。
ハンドガンは1挺付属。
手首パーツの分割にクセがあるのと、トリガーに指がかからないのはちょっと難点かなぁ。
大型武器の『ショット』は先端部分のフィンが開閉可能。
独特の形状をした武器ですが、ちょっと保持力に問題ありかな。
フォアグリップを左手に握らせると安定はするものの、右手一本だとかなりぐらつきます。
今のところ一番安定する持たせ方はこの伏せ撃ちポーズだという(それは解決になってるのかオイ)。
ソードとセイバーがそれぞれ1本ずつ付属。
ここはクリアグリーンの1パーツ造形になってるのが少々惜しい。
あと手首パーツがソードの重さに負けて分裂しかねないので、『銃の握り手以外は』接着しておいたほうが良いでしょう。
背中中央部分のパーツは差し替えで3mmジョイント接続部へ変更可能です。
同じコトブキヤのフライングベースからfigmaのスタンド、魂STAGEに武装神姫のスタンドまで色々流用できるのは嬉しい。
……ふと思い立ってHGのトランザムライザーからオーライザー引っ張ってきたら何この専用装備っぷり……
一応GNソード2は保持可能かな、ちょっとやっぱり手首パーツが怪しいですが(苦笑)。
もちろん、3mm系の装備であればなんでもくっつけられるので、セラフィムガンダム装備したエルノアさんとか、
ストラーフの大型アームをくっつけたエルノアさんとか、いろんな悪夢的マグ装備で遊べますね。
やべえ、武装神姫クラスタが輝きだしたのが見える……!!!!!

っということで、コトブキヤのレイキャシール・エルノアでしたー。
ポリキャップを殆ど使わ無いからこそ実現した可動とプロポーションの良さはさすがだなぁと思いつつ、
それゆえにパーツが吹っ飛んだりしてしまうのもまた事実。
こちらのページで浅井さんが『接着しておくと良いポイント』を公開されていますので、
組み上げる前に一読しておくことをオススメします。

とはいえ、加工や改造のしやすいプラキットで、これだけ優秀な素体が出たと考えると、
コレはもう賞賛の拍手を送っても足りないレベルかなぁ(笑)。