『特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技』 ミニチュアセット撮影レポート
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開催日:2012年7月10日〜10月8日 開催場所:東京都現代美術館
さてさてさて。

普段はあんまりレビューにも反映しておりませんが、子供の頃はアニメよりも特撮に親しんできたさとっちさんとしましては、
今回のコミケ遠征で欠かすべからざるイベントだったのが、東京都現代美術館で開催されている『特撮博物館』

庵野秀明が館長、樋口真嗣が副館長として様々なブロップや絵コンテ、設定資料、映像資料を集めた、
ものすごい数とクオリティの……まさに『博物館」であり、これほど多くの特撮資料が体系的に集められることはもう今後来ないであろうことを考えると、出来ればどっかで恒久的に展示して欲しいぐらいの展示内容だったわけであり、いやぁ本当に良い物を見ました。

展示内で上映されていた短編映像作品『巨神兵東京に現わる』は映像自体のクオリティもさることながら、
「3DCGを使わない手法」で、今現在の最新技術とノウハウを全部ぶちこんだらどこまでの映像が作れるのか……
それを(メイキングも使って)思う存分に魅せつけてくれた、まさしく傑作と呼ぶに相応しい『特撮映像』だったなぁと思う次第です。

んで、地上(1階)と地下の2箇所にわかれている展示ですが、地上分は主にブロップや特撮自体の歴史を見るもので、
逆に地下は「こんな道具があった・昔はこう作っていた」などのノウハウが中心だったんですが、地下展示で最大の見せ場がミニチュアセットの実物展示。
『巨神兵東京に現る』をモチーフに、建築物を配置した(ちょっと急ごしらえ感漂う)ミニチュアセットはこのイベントで唯一撮影可能なものになっており、いやーーーーーーーー楽しませていただきましたというか撮影してるだけで1時間ぐらい吹っ飛んで行きましたね!!!
っということで、今回はそのミニチュアセットの撮影分をー。
人が多すぎて全景とかは撮影できてないですけども、それはまぁ、実際に行った人だけのお楽しみということで……!!!
……まぁ、その、入った瞬間に樋口真嗣監督の等身大パネルが立ってたりしたわけですが。
何ごとかと思ったわ本当……。
広さ的には10メートル四方ぐらいのサイズで密度満点、入って撮影できる通路も作られています。
ビル横の細い道はこんなかんじでシッカリとガードレールから自販機まで作りこまれています。
トラックの正面はさすがにちょっと立体感に乏しいものの、ドアップで撮影してるからわかるだけで、肉眼だとまったく気にならないレベル。
大通りには戦車と短SAM車輌が。ここが「みんなが戦車のケツをイワせる」ポイントってか…!!!
ビルの壁面にある看板にはどっかで見たことのあるグッスマの名前が(笑)。
figma看板もあるとか聴いたんですがそれは見つけられなかったなぁ……。
大型のビルは屋上部分に看板設置用のトラスが組まれていたり、クレーンが作りこまれていたり。
このミニチュアセットは吹き抜け部分に設置されていて自然光が入ってくるので、なんかもうすげえ良い感じに。
さすがにこのあたりになってくると並べ方が雑というか、鳥居はそこに置かなくてもいいだろとか思ったりしますが(苦笑)。
しかし個々の建物の『年季の入り方』が微妙に違っているあたりがリアリティですよねぇ……。
ビル屋上には室外機が作られていたり、ギミック仕込み用だと思われる開口部のある入り口が作られていたり(下段画像)。
東京タワー側から道路を見ると戦車が円陣を組んで配置されてたり。
90式と90式にモジュラー装甲くっつけた改良型、かな…?車体上面のペリスコープが無くなってるんでちょっとわかりにくいけど。
スカイツリーの登場で影の薄くなってきた東京タワーですが、やはり『壊される名所』の象徴だよなぁと再実感。
タワーの周りのビルも壮絶な破壊に見舞われていて、こういうのが60〜70年代特撮のよくある光景だあったなぁとか(笑)。
平成ガメラでもここまで東京タワー周辺は壊れませんでしたしね……東京タワー自体は真っ二つでしたが。
何というか、フィギュアーツとか持ち込みたくなるレベルで……いやまぁサイズ違いすぎるんだけど!!!
片隅には『巨神兵東京に現る』とかで使われた標識や看板が展示されていたり。
人間のパネルは……まぁ見てからのお楽しみですが(笑)。
あと何故か異様なクオリティで作られたJR西荻窪駅が。何故に西荻窪……。
ミニチュアセットを撮影し終わったところにあるのが、『巨神兵東京に現る』で実際に使われた六畳間のミニチュア。
一人暮らしの男性(大学生ぐらいか)の部屋がものすごいクオリティで作りこまれており、
この雑多感とか……すげえなぁ……壁に貼られてる特撮映画のポスターのチョイスとか……。

室内だけじゃなくて『窓から見る外の風景』の心地よさときたらもう、うん、凄い。
こんな感じに作りこまれていて、空や遠景のビル群はパネルで再現。
手前にあるビルや電柱、家の屋根は実際にミニチュアを置くことで、非常にうまく遠近感を見せてくれます。
物販コーナーへ行く途中には特撮博物館に携わったスタッフさんたちの寄せ書きが。
……なんというか若干フリーダム気味な気がしないでもない。

ともあれ、特撮博物館のミニチュアセット撮影レポでしたー!!!!!
何というか、このコーナーだけで1時間は潰れると思ったほうがいいぐらいのクオリティであり、
そして圧倒的な居心地の良さ……。

……まぁ「何でこんなにも居心地いいんだろう」と思ったら、特撮育ちの人間だからとかではなく、
自分の部屋のモノの密度とこのミニチュアセットの密度があんまり違わないからだ、という気がするんですけどね……。
いやもう本当、コミケ終わって家に戻って部屋のドア開けた時の既視感ときたらもう……。