バンダイ ROBOT魂<SIDE MASHIN>
魔神英雄伝ワタル 龍王丸
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発売時期:2012年5月26日出荷
さてさてさて。

ある特定の年代にとって『魔神英雄伝ワタル』という作品が持つ魅力とパワーは非常に強烈なものがあるわけですが、
リアルタイムでアレを体験してなかった人たちにどう説明すればいいのかいまだに悩み続ける今日この頃。
純粋に面白くカッコ良く、まさに『子供時代にワクワクしながら見ていたアニメ』の代表格として君臨するにふさわしいアニメだった、とでも言えばいいのでしょうか……うむむ。

権利関係のあれこれやら『その後』の映像展開のアレコレが影響したせいもあって、
直撃世代と『その後』の世代との間で大きく作品に対する認識と評価が分かれる作品なのかもしれませんが、
放送開始から25周年を契機に公式サイトが動き出した事なんかも考えますと、また再評価される日が来て欲しいなぁと切に願う今日この頃です。

で、そんな『魔神英雄伝ワタル』の世界において文字通りの主人公メカとして君臨したのがこの龍王丸。
某アニメ雑誌の好きな主役メカランキングでも長らく一位を突っ走ってた記憶がありますが、いやもう、無理もないというか、当然。

ガッタイダーとの壮絶な相討ちの果てに力尽きた龍神丸。
その復活のために奮闘した空神丸はブルッキー2号によって破壊されてしまうが、『復活の聖水』によって龍神丸は復活、
さらには破壊された空神丸の魂との融合を経て龍王丸へと変化する……という物語はまさに『超王道の燃え展開』。

龍神丸から打って変わってエッジを効かせたラインになったデザインは、
白・黒・金を基調にアクセントとして赤を入れたスタイリッシュなカラーリングによって完成され、
今の目で見ても問答無用に『鬼カッコイイ』ものだと断言できますよ本当!!!!!(バンバン)

ところがまぁ、先述したような権利関係のアレコレがあって、放送終了後長らく立体化されて来なかったのが不幸というか。
放送当時に発売されていたプラモは何度か再販されましたが、新製品に関しては全く以て展開されず、
『カッコイイ魔神の立体物が欲しければガレージキットを買うか自作するしか無い』という境遇にもなってしまい、
このあたりがリアルタイム組以降の作品への間口を狭めてしまった原因の一つなんじゃないかなぁと思わずにもいられません。

バンダイコレクターズ事業部の主力ブランドとなっているROBOT魂も、
そのシリーズ初期に初代主役メカである龍神丸をリリースしていますが、やはり今の目で見ると相当厳しいものがあります(発売当初から言われてたけどね)し、
リリース予定にあった戦神丸がその後まったくの音信不通消息不明うちのタマ知りませんか状態になったのも、
今ひとつ作品の復権に寄与できなかったところだよなぁとか思ってしまったりしてしまうところです。

ただ、やはり今現在の完成品フィギュア・ロボットトイを買ってる連中にはワタルの洗礼を受けた直撃世代が多いようで、
コレクターズ事業部のイベントでの商品化希望アンケートで見事にこの、我らの龍王丸が堂々の一位を獲得。
そうなればやはり動かざるをえないのか、中の人的にも願ったり叶ったりの状況だったのかは知るよしもありませんが、
見事に龍王丸が、完成品で、変形機構も含めて、堂々の発売となりましたやったー!!!!!!!

これ買わずにいたらそれこそ男じゃねえ的な想いでサックリと購入しましたが、
触ってみるとあまりにも出来が良くて感動してしまい、どうすればレビュー作れるんだとかそういうことを深く考えてるうちに2週間ぐらい経過してしまいましたが、
兎にも角にも『紹介するだけしておきたい』ということで、とりあえずレビューをお届けしまs……っていうか長いよ何だよこの序文!!!!!
まずは恒例の全身ぐるり。
サイズ的にはアンテナの先端まで入れて15cmぐらいですかね、高さはそんなにありませんが、
デフォルメ体型なので全身にボリュームがあり、まったく小ささを感じさせません。
重量感もそこそこに有り、持ってて非常に気持ち良い。

表面にはパールコートが施されており、単なる樹脂の光沢だけではない重厚感がありますし、
何よりも『ここまで出来の良い龍王丸が、完成品で手に入る』という喜びが襲ってきます。
顔はめちゃくちゃイケメンに作られており、文句なしにカッコイイ。
塗装のはみ出しなどもありませんし、額部分の塗装も非常に美しい……。
クリアパーツじゃないのにクリアパーツかと見間違えるぐらいの光沢感です。
肩部の龍の紋様や胸部の赤い印なども丁寧な塗装。
全体的にこの龍王丸、塗装のクオリティが頭2つぐらい飛び抜けておりまして、文句の付け所がありません。
前腕部のクローは金色塗装でこれも非常に丁寧な仕上がり。
脚部を真横から。
カカトから生えている翼は可動式で、後述するような膝関節の動きを妨げることはありません。
カカト・つま先などの塗装も丁寧ですねー。
首は引き出し関節になっており、かなり広い可動範囲を誇ります。
かなり上を向かせる事もできますし、俯かせることも可能。
左右を向かせることも可能となっており、デザインからは想像出来ないほどの自由度ですねぇ。素晴らしい。
肩は引き出し式の関節となっており、上方向に大きく動かせます。
体の前側へ持ってくるのは難しいものの、肩を跳ね上げさせられるのはすごく大きい。
脚の付け根部分は引き出し関節になっており、大きく脚を開かせることが可能。
付け根部分には縦方向への可動部も設けられていて、これまた外見からは想像もできないほどの可動範囲です。
ここまでの大開脚が必要か、かどうかはまぁ変形ギミック有りきなんだろうなぁとは思いますが、
それでもこのデザインにこれだけの可動範囲を入れてきたのは本当にすごい。
膝はほぼ90度の可動範囲を誇り、大きく曲げることが可能。この体型でこれだけ曲がるか!!!と感動しました。
足首もスネ内側に引き出し式関節が盛り込まれており、『踏み出し』『踏ん張り』がキッチリと効く作りです。
足首の前後共にスイング可動軸があるので、接地性も良好。
また、胴体内側にはこれまた引き出し関節が設けられており、身体の前傾・後傾に加えて捻り可動も実現。
正直もうこのデザインで胴体の可動は絶望的だよなぁとか思ってましたがちょっとレベルが違った(笑)。
龍王丸といえばこのポーズ!!ということで一枚。
この龍王丸、ものすごく出来は良いんだけど魂BASEなんかにいまいち対応してないので、
浮遊ポーズやアクションポーズで飾るのが非常に難しいという難点があります。ココは本当に惜しい。
龍雷拳のエフェクトパーツは両手用に2個付属。
手首を外してその軸にエフェクトを差し込む形式です。雰囲気と造形が良いなぁ。
メイン武器の鳳龍剣と鞘盾も付属。
鞘盾は左腕側面のカバーを外して、3mmジョイント部に差し込んで装備させます。
ただ、あまり保持力が強くないのでポロッと落ちるのが残念。あんまり装備させないけどね。
鳳龍剣は非常にシャープな出来。
持ち手に握らせる際はちょっと固いかもしれないので、お湯などで軽く温めてからが良いかも。
鞘盾は剣を収納できますが、特に固定方法がないので下を向けるとそのまま剣が落っこちます(苦笑)。
鳳龍剣は炎のエフェクトパーツが付属しており、大上段からの斬撃ポーズが再現可能。
これがまぁものすごく良い出来で、最近の技術をちゃんとフィードバックしてるなぁと(笑)。
なお、剣は都合2本付属しており、エフェクトパーツは脱着可能なので鳳龍剣二刀流とかも可能。良いなぁこの作り……。
ほぼ同スケールのワタルも付属。
固定ポーズで非常にサイズも小さいものの、結構良い出来で嬉しい。スミ入れとかも丁寧ですしね。
豊富な可動部を生かして鳳凰形態も再現可能。
股間部に収納されている機首部分は非常に固く、なかなか引っ張り出せないのが最大の難点かなぁ…。
プロポーションはやはり元デザインとは違っていますが、『龍王丸としてのプロポーションの中で可能な最大公約数』だと思います。
口の部分は開閉可能で、鳳牙弾を撃つ砲口部分も再現されています。
角は機首部分を展開収納する関係で、微妙に角度変更が可能。
飛行形態での展示には、腹部の円筒状ブロックを取り外して支柱接続用のパーツに交換する必要があります。
ここはちょっと面倒なので、通常形態と同じく魂BASE対応の接続部を作って欲しかったなぁ。
爪、というか足になる部分は可動式なので、空中から相手に掴みかかるような感じにも。
とは言え、機首部分がまったく稼働しない(引き出せるだけ)なので、あまりアクションには向きませんね。
あくまでも『鳳凰形態にもできる龍王丸の立体物』というところでしょうか。
っということで、ROBOT魂龍王丸のレビューでしたー!!!
正直、2012年……ワタルの放送開始から25年を経て(途中で映像展開は復活したけど)、
ここまで出来の良い龍王丸のアイテムが手に入るとは思ってもいなかったので、これは本当にうれしいアイテムでした。

展示用ベースへの対応が今ひとつ弱いという弱点はありますが、少なくとも動かして遊んでてのストレスは無し。
プロポーションと可動を両立し、触ってて心地よく楽しく飽きない……。
褒め過ぎかもしれませんが、少なくともROBOT魂というシリーズの一つの到達点であり、
これを超える熱意と愛情を注ぎ込まれたアイテムが今後出るのかどうか不安にすらなってしまうレベルの逸品ですね(笑)。

今後は邪虎丸のりリースが決定しているようですが、
龍王丸に欠かせないライバルなのでこれも嬉しいところですねぇ、予約開始になったら即効で確保に走る所存です。