バンプレスト スペシャルクリエイティブモデルEX
MSZ-006 ゼータガンダム
さてさてさて。

なにやら久しぶりな感じのあるメカ系立体物ですが、通常の販売商品ではなくプライズです。
……思えばプライズ商品をレビューすることなんて未だかつてあったでしょうか『.30CAL CLUB』。

「あ、ちょっと欲しいなー」とは思ってもゲーセンが近くに無いですし、必ず手に入るとも限りませんし。
何より、一昔前の結構キツいクオリティを思い出すとついつい購入の手が止まってしまっていたのですよ。
まぁ何よりも
ゲーセンが近くに無いのが致命傷ですけど。

で、この前フラリと立ち寄った難波とらのあなで見かけてしまい、
ついウッカリと衝動買いしてしまったのがこのゼータガンダム。
バンプレストが満を持してリリースしてきた『スペシャクリエイティブモデルズ』のフラグシップと言える出来で、
各レビューサイトさんでも高評価連発でしたから、何だかんだで狙ってたんですよねー。

っということで、サクサクとレビューさせていただきますよ!!!。
まずは武装なしで全身をグルリと。 サイズは13cm程度なので、およそ1/160スケールと言ったところでしょうか。

造形のアレンジとしては、小松原博之さんのアレンジメントが一番近いかな……?
頭部、碗部、腰〜脚部に、特にその傾向が見られますね。
ただ、胸部はVer.Kaということもなく、左右幅も前後幅も小さいアレンジが成されています。

全身のモールドは良い感じですが、スミ入れは一切ありません。 コスト面を考えれば仕方が無いのでしょうか。
頭部はひさしに目が隠れ、フェイスが小さく、やや前後に長い……というカトキ画稿に近い感じですね。
目がハッキリと見え、フェイスがやや面長で、頭部が上下に長いのが一般的なゼータの頭部画稿ですから。
出来自体は非常に良いと思います。
スミ入れが成されていないので、頭部サイドインテークやフェイス部のシャープな造形が目立たないのは少し残念。
自分でスミ入れする場合は、細いケガキ針で軽くラインを彫り直してから……の方が良いかもしれません。
付属品はこれで一式。
・左右握り拳 ・左右銃握り手 ・左平手 ・右サーベル握り手
・ビームライフル ・ビームサーベル&刀身 ・シールド

主要どころはちゃんと押さえてありますね。
ライフルの塗装がシルバー系のグレー一色なのがちょっと不満点。
また、サーベルもライフルもPVCのため、夏になるとちょっと怖いですね。プラ製(ABS製)ならベストでした。
ビームライフルとシールドを装備した、ごく一般的な状態で。
正直、この素立ち状態で何の違和感も無いというか、非常に綺麗な立ち姿であるのが分かるかと思います。
むしろこのポーズの固定フィギュアです、と言われたら信じるぐらいにまとまっています。
それが何の差し替えも必要なしにここまでグリグリと動き、接地し、安定してくれます。
正直、自分で触ってみて衝撃的でした。

『変形』という選択肢を完全に捨て、『どういうポーズを取らせたいか』という観点から逆算された可動部・可動方式の配置が素晴らしい。

特にゼータ系モビルスーツの難しいポイントである『スネ内側への足首の可動』をサラッと実現しているあたりはもう最高です。
スネ内側の装甲を分割し、スネ内部へ食い込ませるという造形アプローチは良いですね。
強いて言うなら足首のソール部がもう少し短ければ、より一層好みでしたが。
ベタな仕様ではありますが、ビームサーベルの刀身をライフルの銃口に挿すことで射撃状態を再現可能。
こういうプレイバリューは地味に嬉しいところです。
碗部グレネードは残念ながらハッチ展開不可能です。 しかしハッチ部のみがグレー塗装、というのはちょっと面白い。
発射時にはハッチが展開される、のではなく一般的なミサイルランチャーのように爆砕される……という解釈かな?

また、この画像で分かるとおり、肩部には上下に跳ね上げ式の可動部が設けられています。
コレが『肩の入った』力強いポージングに一役買っていますね。
そしてこちらはビームサーベルを持たせた状態で。
持ち手とグリップが別パーツなので、サーベル逆手持ちという、ゼータらしからぬアクションも再現可能です。
また、ここでも肩の跳ね上げ可動軸と、脚部の可動が恐ろしく有効に作用しているのが美しい。


どう考えても乗ってるのがカミーユではなくジュドーなポージングですけど気にしない気にしない。
最後はHGUCのヘイズル改と。 やはりサイズで言うと一回り小さいスケール、というのが分かるでしょうか?
異形の……ガブスレイとかメッサーラとかパラスアテネとかジ・Oと並べると良い感じになるかもしれませんね。

っということで、スペシャルクリエイティブモデルのゼータガンダムでした!!!
正直、「凄い凄いとは言われてるけどさー」とナメてかかった部分があったんですが、
こちらの想像のはるか上を突っ走ってくれたクオリティに驚かされました。

何せリボルテックのグレンラガンを弄って遊んでるよりも長い時間が経過してましたもの。
『プライズ品なんて……』という先入観を軽やかに吹き飛ばしてくれたこのゼータ、素晴らしいものでありました。
プライズもまだまだ捨てたモンじゃありませんね!!!!!


……と綺麗にまとめたかったところですが、抱き合わせで買ってしまった同じSCM仕様の百式が、
悪い意味で期待を裏切らない出来でさとっちさんややホッとするの巻。