バンダイ 1/43 塗装済み組立てキット
NISSAN GT-R[R35] WhitePearl
さてさてさて。

何だか全体的に閉塞感のあるスケールモデル。
毎月のようにバリエーションキットは出るし、タミヤの1/48MMシリーズのような新基軸のキットも出るものの、
あまり技術革新が見られなかったり、
ガンプラなどでは既に当たり前のように使われているスライド金型を『○○にはスライド金型を使用』とわざわざ銘打ったりで、
キャラクタープラモデルよりも歴史は長いものの、進化の見えにくい物となっています。

何せニューモデルが出ても外形的にはあまり変わらず、しかし表面処理や塗装に費やす手間もこれまた変化の無い手法であり、
「あ、新車のキットか」と思ってもなかなか手が伸びないのが現実。
まぁその辺りは車に限らず戦闘機や戦車でもそうですが……。
でもまぁ車が一番キツいかな、表面処理とか塗装とか研ぎ出しとか。

その一方、気軽に集められる車の模型としてはダイキャストミニカーなんかがありますが、
ちょっと造形が荒かったりするのが難点……というところ。
1/43のホワイトメタルキットもありますが、アレは敷居が高すぎますから今回は除外。

……ということで、15年ぐらい前に軽く作ったことがあるものの、それ以降は殆どまったく何一つ一切購入したことが無いカーモデル。
コレを超える
『遠い』ジャンルというなら帆船模型ぐらいですね、さとっち的には。

で、今回のレビュー品はバンダイから発売された塗装済みプラキットの『ニッサン GT-R』。
ニッサンのフラグシップカーであるGT-Rの最新型であり、今のところ日本最強のスポーツカーですね。
値段的にも日本最強クラスですが……。

そのキット自体はタミヤやアオシマ、フジミから発売されていますが、全て組立て・塗装に気合のいる1/24スケール。
さとっち的には縁の無いものでしたが、バンダイからスナップフィット方式の塗装済みプラキットとして発売されました。
スケールは手軽な1/43ということで、ちょっと買ってみようかなーと思いまして衝動買いでございます。

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まずは車体全体をグルリと。
こういう車の場合はローアングルからやや煽り気味に撮ってやると迫力が違ってくる、というのが今回の発見でした。
ホワイトパールというコトで少々地味な印象のあるカラーですが、かなり全体的な出来は良いですね。
ホワイトシルバーのボディはサイドミラーとリアウイングが別パーツ。
ボディ自体はクリアパーツ成型で、表面から塗装されています。
ウインドゥは全てボディと一体のため、非常にすっきりとまとまっています。

GT-Rといえば、の4つライトはR34から外側が大きく、内側が小さいものに。
正直、このデザインは昔のスカイラインの方が好きなんですけどねー。

ちなみにさとっちさんのGT-Rの印象といいますと、
高校時代に中国自動車道を
明らかにスピード違反の倍ぐらいの速度でぶっ飛ばすホンダのNS-Xを、
高速機動隊仕様のスカイラインGT-R33がこれまた猛スピードで追跡していったのを見たことでしょうか。
まさか実際に走ってるNS-Xを見るとは!!と驚き、それを追跡できるGT-Rすげえ!!と驚いた記憶があります。
車体の底面もバッチリ再現されており、GT-R R-35特有のフラットボトムが楽しめます。

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前輪はちゃんとステアを切ることが可能。
左右のタイヤはバーで連動しているため、片方だけ角度が違うなどのマヌケな事にならないのは嬉しい限り。

タイヤはゴム製で、トレッドパターンの違う2種類が付属しています。
今回は説明書的にはAパターン、というのを採用。
ボディパーツを外すとフレームが。
接続がダボによるスナップフィットのため、気軽に脱着を楽しむ事が可能です。
フレームパーツは落ち着いた感のあるフラットブラックで成型されているのが良いですね。

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車内インテリアはシフトレバー・サイドブレーキ・ウインカー/ウォッシャーレバーに至るまで再現。
コンソールはさすがに塗装されていませんが、ここを塗ってやれば見栄えもしますがボディを外さなければ見えないレベル。
強いて気になる点があるとすれば、前側座席の裏面が肉抜き成型されている点でしょうか。
キットにはベースが付属、裏側にスペーサーをかませることで高さ(傾斜)を変更可能です。
タイヤはゴム素材のため、傾斜を変更しても滑り落ちたりはしません。
1/43スケールというサイズを実感できるように比較画像。
figmaのつかさと比べてこのサイズ、どれだけ小さいか良く分かるかと思います。
PCの上などに置いておくにも手軽な大きさなので、コレクションには良いですねぇ……。

っということで、バンダイのGT-R R35でした!!
カーモデルといえば鬼のような表面処理と鬼のように神経使う塗装、という概念を覆して、手軽に組めて手軽に集められるこのキット。
厳密な意味でスケールキットなのか、という疑問や、
このキットからスケールキットへ流れる人口が増えるのか?
という疑問は尽きませんが、本当の本当に入門編、として作るも良いですし、一旦塗装を全部引っ剥がして本格的に造り込むも良し。
また、バンダイという大手メーカーが久々にスケールキット業界へ帰ってきた!!というプレッシャーが、
他のスケールキモデルメーカーへどんな影響を与えるのか、楽しみで仕方ありません。