バンダイ 1/144 HG
GNR-101A GNアーチャー
さてさてさて。

物語も佳境を迎え、
『刹那の気力‐50』という強力無比なマップ兵器『歌』を手に入れたマリナさんの今後の立ち位置が気になる『機動戦士ガンダムダブルオー』。
プラモの方もどんどんと立体化が進んでいます。
個人的にはガラッゾとマスラオだったらどっちが先に発売なのか、など色々と興味は尽きませんが、何はともあれGNアーチャーです。

第10話で初登場して初出撃は第11話、しかも『何となくアリオスに背負われて出撃したら避難船の護衛任務だった』という見せ場のなさ。
メメントモリ攻略戦でもアリオスがトレミーの加速役(オブラートに包んだ表現)だったのでなし崩し的にGNアーチャーも出撃は無し。
辛うじて第14話でアリオスに背負われてガデッサと渡り合ったのが唯一の見せ場っぽいですが、
それもセラフィム初出撃の影に隠れて具体的にどう戦ったのかは謎のままです。

バンダイお得意の
『プラモ発売のご祝儀兼販売促進の大活躍』がアリオスともども適用されないという、
ある意味で実に稀有な存在になっているこのGNアーチャー、もうちょっと発売遅れても良かったんじゃないかと思いますが、
発売された以上は買うのが現在の.30CAL CLUB。
ということでサックリとレビューさせていただきます。

なお、今回は何を血迷ったか一部ではありますがスミ入れとグレーを塗装しています。
筆塗り一発勝負な上、はみ出しの処理とかも甘いのでご了承下さい。
まずはコチラ、GNアーチャーの通常形態。
アリオスの支援メカとして1stシーズン最終決戦時に登場したテールブースターの開発コンセプトを発展させた機体です。
元々は第3世代型ガンダム開発時、その中の1機として作られたものの正式採用とは至らず放棄されていたとか。
そういった関係で動力炉には太陽炉ではなく超大型のGNコンデンサを搭載。
アリオスとの合体時に供給されるGN粒子を蓄積して、それを用いて運用されますと言うかここでも燃料タンク扱いのアリオスさん……。

デザインは何となく
『ザクウォーリアのブレイズウィザードに機首ブロックつけた感じだよね』と思ってしまいましたが黙っておきます。
いえまぁシューティングゲームの自機っぽい感じもありますが。

この形態での武装は機首ブロックに装備されたGNバルカンが2門と、両サイドのスラスターブロック上面に設置されたGNミサイル(左右で16ハッチ)。
GNバルカンはともかくGNミサイルがあるのは、装備貧弱なアリオスには僥倖と言うところでしょう。
続きましてMS形態、恒例の全身をぐるりと。 かなり細身の素体に大型のブースターが2基接続されているという構成です。
この状態での武装は背中のテールバインダー(MA形態時の機首)に装備されたGNバルカンが2門、
左右スラスターブロックに装備されたGNミサイルが計16ハッチ、両腕に装備されたGNビームライフルが2挺、あとGNビームサーベルも2本とか。
どう考えても武装量ではアリオスの上を行っています。

プロポーションは腕や脚の華奢さを再現するため、ポリパーツの使い方は工夫が凝らされています。
ただ、その分膝関節などは内側に肉抜き穴が見えることも。
また、股間ブロックがく、テールアーマーがほぼ垂直に接続されているため、アクションベースとの接続は従来と逆になります。
細身のボディラインを再現するためにあまり関節配置には余裕が無く、少し可動範囲は狭い感じですね。
特に背部のスラスターブロックがあると、腰の回転可動が完全に死んでしまいます。
ほのかにアルバトーレを思い出してしまう構成の頭部。
バイザーの内側にはツインアイのフェイスパーツが仕込まれていますが、クリアグリーンの成型色が濃く、厚みもあるため殆ど見えないのがやや残念でしょうか。
ここは純粋にクリアパーツでも良かった気もしますね。
胸部ブロックのピンク部はシールでの再現。 成型の赤一色でも特に違和感はありませんでした。
脚部はシンプルな面構成と細さが際立っています。
膝関節の前面にはキュリオスやアリオスのように翼が配置されていますが、特になくても問題ない気はしますね。
膝関節の稼動範囲は広く、正座も可能です。
しかし脚付け根の可動がやや制限されているため、生かしにくいところも。

腰フロントアーマー、大腿部カウルなどのグレーは塗装してやりました。はみ出ているのはご愛敬というコトで一つ。

(画像ロールオーバー)
GNアーチャーの主武装であるGNビームライフル 。銃口が他機のものに比べてワイドとなっています。
説明書によると『敵を攻撃することより、仲間を守る役割を持つサポー用の機体ならではの武器』だとか。
どちらかと言うとそれならば大型のビームライフルよ弾丸をばら撒けるビームマシンガンの方が良いのでは、と思いつつ。
……夜中の1時過ぎから2時過ぎまでこういう『オンナノコっぽいポーズ』を撮影してたらふとホメオスタシスの維持に困難をきたしかけたりもしました。

それでもさとっちさんは元気です。
アクションポーズを2枚ほど。
背中のスラスターブロックはあまり後方に逃がす事が出来ないので、いっそ90度倒して機体の重心位置に近いポジショニングをさせるのがベストでしょうか。
面倒だったのでアリオスとの合体はまた今度。ダブルオーライザーのとき辺りにやろうと思います。
それにしても動力炉の問題さえなければアリオスより小型軽量重武装、推力重量比も良好、ということで……。
アリオスの存在意義はもうアレですね、完全に燃料タンクとトランザム要員。

ということで、HGのGNアーチャーでした。
出来はかなり良く、グレー塗装をしてやればかなり引き締まった印象になります。
もっと可動範囲を広げる方向で工作してあげれば、より一層マリーの搭乗機に相応しいオンナノコっぽいポーズも可能になるかと思います。
色々といじる楽しみがあるキットだと思いますので、アリオスをお持ちの方だけでなく、
『MGノーベルガンダムの発売をまだ諦めていない人たち』
にもオススメさせていただきます。