バンダイ GUNDAM FIX FIGURATION#0028
量産型ガンキャノン
さてさてさて。

一年戦争を舞台とした作品群の中で、最も不遇な扱いを受けた機体は何かと考えますと、
やはり『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』に登場した量産型ガンキャノンであろうと思います。
RX-77ガンキャノンをブラッシュアップして、マッシブ&ソリッドなデザインへ変更され、両肩のキャノンは伸縮式に。
純粋に『カッコいい』機体となったのに、
登場してからわずか5秒で撃墜されてそのまま映像作品に出てこない
おそらく映像登場時間最短記録の金字塔を樹立する勢いです。

もっとも、さとっちさんはこの機体が大好きであり、
RX-77ガンキャノンよりもこちらの方を偏愛。
おかげで普通のガンキャノンへの換装パーツは
部屋の次元断層に取り込まれたまま行方不明となっております。
それでも気にせずレビューしてしまおうではありませんか。 そう、量産型のパーツさえあれば足りるのですから……。
まずは全身をグルリと。
スケールはほぼ1/144となっていますが、HGUCで発売されていたものより圧倒的にプロポーションが良いですね。
パッと見てのオリジナル型との違いはやはり肩アーマーの追加と大型化されたバックパック、収納型になった主砲でしょうか。

なお、ベースは飛行状態を再現できるタイプのものと、素立ち用の2つが付属していますが、フライングベースは部屋のどこかの次元断層に取り込まれたようです。
上半身をグルリと。
バックパックに無理やり増設された感のあるバーニアや、主砲基部用のカバーなど、急ごしらえ感のある機体設計ですね。
やはり純然たる『量産型』ではなく、『量産試作型』という位置づけで考えた方が良いでしょうか。
頭部はロールバーがアゴの部分に追加されています。
首関節保護用のものかと思いますが、その辺りの設定は何も活かされること泣く活躍の場を終えましたね。
カメラアイのバイザー部はクリアパーツとなっており、透明感が非常に良いですね。
機体各所を見ていくと、オリジナルであるRX-77ガンキャノンよりも複雑化されている箇所が多いのが分かります。
『量産型=廉価版』ではない証拠と言うか、試作型で出てきた改善点を反映して設計された機体だということが良く分かります。
各部に追加されたスラスター・アポジモーターは宙間戦闘を重視しているためでしょうか。
手持ち武装は90mmマシンガン。
ブルバップ形式ですが、機関部上部に装填される方式のため、手持ちの支障にはなりません。
銃口部は彫り込まれているほか、センサー部は塗装済み。このあたりの仕様は嬉しいところですね。
280mm低反動キャノンの展開方式はこのように。
主砲基部にはシリンダー伸縮可動ギミックが仕込まれており、非常に見栄えのする物になっています。
正直、この部分のためだけに買ったと言っても過言ではありません。 それぐらい素晴らしい。
もしかしたらあり得たかも知れない、ガンキャノン量産型の雄姿。
一度で良いから見てみたかったものでありますが、もうさすがに無理でしょうねぇ……。
『MS IGLOO』にでも期待するしかないでしょうか。

そんなワケで簡単ではありましたがGFFの量産型ガンキャノンでありました。
ジオン側MSのカッコ良さについつい目が行く『ポケットの中の戦争』ですが、
連邦の機体もブラッシュアップされたデザインで頑張ってるんですよねぇ。
GMスナイパーUなんかも立体化されて欲しいものでありますが……。